「っ」をどうやって発音する?@『パルキッズ通信5月号』 | 船津洋 『子どもが英語を話しだす』 ~英語教育のために、今日も東奔西走!~

船津洋 『子どもが英語を話しだす』 ~英語教育のために、今日も東奔西走!~

英語教育に携わり23年。その甲斐あって、ネイティブ並みに洋書を読む小学生、英検1級合格の中学生、英語で難関大突破と、嬉しいご報告を続々頂きます。
――かたや「日本人の英語力、依然としてアジア最下位」の現実。
英語教育を天職だと光栄に思い、まだまだ奔走します!

日本語学習者が習得に苦労するのが、

 

日本語独特の特殊拍。

 

長音、撥音、促音とかあとは特殊じゃないけど拗音。

 

長音は伸ばすんですけど、

 

どれだけ伸ばすのかが分からない。

 

「おばさん」の「ば」を伸ばすと別の語になります。

 

英語ではストレスのおかれる母音は少し長くなります。

 

それでも日本語の長音に比べればほんの少し。

 

ただ、長音の場合には少しどころか、

 

一拍分伸ばすことになります。

 

分かりやすく言えば、伸ばすのではなく、

 

母音を1つ足す感じ。

 

「おばさん」→「おばあさん」の要領です。

 

促音は単純ながらこれまたややこしい。

 

「ここ切って」と「ここ来て」の違い。

 

何が違うのか、実際には「っ」は発音されてないわけでしょう。

 

発音する人いないですよね。「っ」を。

 

すると音としてはどうなっているのかといえば、

 

単なる一拍分の空白がある訳です。

 

そんな発声の仕方英語にはありませんからねぇ。

 

あと、問題なのが撥音。

 

「あんこ」とか「てんのう」とか「いんかん」とかね。

 

英語では「ん」は子音扱いなので、

 

一拍分取りません。(←というか、拍という数え方では、そもそもないし。)

 

だから、ストレスアクセントとか音節アクセントの

 

言語圏の人は、「ん」を前の音節にくっつけて発音する。

 

「こ・ん・に・ち・は」は五拍ではなく、

 

「kon ni chi wa」と4つの音節で発声されるわけ。

 

拗音と撥音の組み合わせ、例えば「キャット」は

 

英語では、/kæt/ と1音節です。

 

これをアメリカ人なりに無理矢理発音させると、

 

/kya/と/to/の組み合わせで発音しがち。

 

だから、「キャト」っぽくなったり、

 

「カト」っぽくなったりします。

 

これらが、日本語学習者にとっての日本語の壁となっているわけです。

 

これって、逆もまたしかり。

 

日本人はこの独特の拍の取り方が身に染みていて、

 

そのリズム(モーラ)に英語を当てはめようとします。

 

さらに、子音で終わることが出来ないので、

 

全ての子音に母音を自動的に添加します。

 

これは、発声の時だけの話ではなく、

 

聞き取りの時にもそのように英語を切り分けようとします。

 

だから、英語が聞き取れないんです。

 

個々の文字の発音(フォニックス)も当然身につけておいた方が良い。

 

でも、それよりも何よりも、まずはリズムを身につけなくてはいけない。

 

身に染みている日本語のリズムは、そのままに。

 

新しく、英語のリズムを身につければいいわけです。

 

では、どうする?

 

詳しくは『パルキッズ通信5月号』こちらから↓