『いなかのせんきょ』

について

このブログで書いたところ、

同じ著者の『燃えよ、あんず』

を紹介されましたので、

さっそく読みました。

 

群像劇というジャンル

に分類されるのでしょう。

 

『いなかのせんきょ』同様、

登場人物が、みんな

「愛すべき」で

「愛おしい」。

 

この著者の、

人間を見る目が

「尊厳と滑稽」

なのだと思います。

 

「一人ひとりの人間は

どんなに滑稽に見えても

聞いてみないとわからない

さまざまな経験と想い

からできている。

でも、そんなことを知らない人からすれば、

とても滑稽に思える。」

 

ふだんは

だいたい、

他者の滑稽なところばかりに

目がいってしまい、

バカにしたり、

笑いものにしてしまう

私。

 

そんな私に気づかせてくれる作品

だと感じました。

 

しかも、

本作のテーマは

「世界」

でもあって、

大げさですが、

宗教的感覚も

下敷きになっている気が

します。

 

 

 

『パーフェクト・ケア』の毒消しに

藤谷治『いなかのせんきょ』(祥伝社文庫、2009)

を再読しました。

 

『パーフェクト・ケア』と正反対

の世界です。

 

登場人物全員に

「かわいらしい」

「いじらしい」

と感じてしまいます。

 

無声映画の弁士

のような語り口も、

この小説の魅力

です。

 

読みはじめたら、

途中でやめられません。

 

こういう作品こそ

「爽快」

だと思います。