「思考は現実化する」のナポレオン・ヒルが1938年に執筆し70年間公開されなかった作品。悪魔との対話を描いた内容。
「一九三八年に、ナポレオン・ヒルその人が自分でタイプライターを打って書いたその原稿は、その後七十二年もの間、親族の意向により隠され続けてきた。それはどうしてか? 世間の反応が恐かったのだ。悪魔の手は私たちの日常のいたるところに伸びている。教会でも、学校でも、政治の世界でも。博士はそのことを白日のもとにさらそうとした。」
現代にも十分に通じ、この考えは大切でとても重要な内容だと感じた為、ネタバレの内容になると思いますが抜粋&引用しながら書いていきます。
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◉悪魔は人をコントロールする。
悪魔が人をコントロールする道具は恐怖。
恐怖の種は、貧困・非難・病気・失恋・老い・死。
悪には時間・空間はなく、一つのエネルギーとして存在する。
一番心地良いのは人間の意識の中。
“恐怖と“無知”で、あらゆる階級層に植え付けている。
恐怖と無知でコントロールした人間は
”自分で考えずに流される“様になる。
恐怖だけではなく、迷信・金銭欲・貪欲・情欲・恨み・怒り・虚栄心・怠け心。
この9個のうち一つ、あるいは複数開ける事でどんな人間の意識にも入り込む事が出来る。
自分で思考せず、流される人間を作り、習慣化されれば、人間の悪魔によるコントロールは完了。
ヒプノティックリズムという一定の思考・習慣を作り続ける。否定的でも肯定的でもその行動を続けるリズムが出来る。
否定的なリズムから抜け出す、恐怖から払拭して別の方向へ進むには、失敗や逆境の中にチャンスを見出す事。
◉運は万が一にも存在しない。
人間が理解出来ない状況を運と呼んでいる。
事が起こるには必ず原因がある。
悪魔の意識支配が、人類の98%に及んでいる。恐怖を恐れる全ての物に住んでいる。半分は悪魔、半分は神が住んでいる。
なぜ悪・神のどちらかが支配する事はないか?
それは電子が存在するにはマイナスとプラスのバランスが完全に取れなければならない。
善と悪は同時に存在しており、どちらも同じように重要。
人間の意識が持つ可能性は、一度大きな破壊が起こらないとそのチャンスはない。
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ここまでで感じたのは、ナポレオン・ヒルは、「陰極まれば陽に転じ、陽極まれば陰に転ず」という東洋思想の陰陽論と、物質世界の法則、「創造→維持→破壊(再生)」という二つの事を同時に同じ事を言われているという事だ。
それは陰陽論と物質世界の法則は地球の法則だと言う事。
この法則に抗うことは出来ても逆らう事は出来ない。出来る事は、冒頭での流されず、常に自分の思考で考え続ける事だと私は思う。
それが悪に屈する事なく抗い続ける自分の意志だ。