クリスマスウィークの ワイキキステイである。
一般的なイメージで言う『ホワイトクリスマス』とは異なり、南国のビーチ沿いにあるタウンでは、陽気なハワイアンミュージックが流れる中で「メリークリスマス」の挨拶が交わされていた。
私たちにしてみれば、連続3回目の クリスマス in ハワイであった。
ワイキキビーチのサンタクロース。
どうやら毎年この時期限定で現れる、お馴染みのサンタらしい。
カラカウア通りには、チップ稼ぎの路上パフォーマーも数多く出没するが、このサンタに限って言えば、ボランティアで笑顔を振りまいているだけのようだ。
そりゃそうだろう、子供達にプレゼントを運んでくれるはずのサンタクロースが、チップを貰ったらお話にならない。
メリークリスマスのお祝いで、笑顔のプレゼントを受け取りたいものだ。
しかしながらこのサンタ、どちらかというと女性がお好みらしいのだ。
彼女との写真撮影に注文を付けられては、彼氏も苦笑いするしかないだろう。
パンツ一丁のサンタクロースも、ハワイならではのスタイルだ。
朝のぶら散歩を兼ねながら、朝食の店を探して歩く。
一年前のクリスマスイヴでは、レジェンドのショーを楽しんだ後で、ナイトディナーに利用したのがチーズケーキファクトリーだった。
今年のディナーは、どこにしようかな…。
ビーチウォークまでやって来て、モーニングタイムのオープンをしていたジョバンニ・パストラミに入ってみる事にした。
このレストランはワイキキでも比較的新しく、ニューヨークデリメニューを揃えているらしい。
ブレックファストメニューでも、ちょっと気になる料理が見つかった。
桃レンジャーが選んだのは、1プレートにミニサイズのロコモコと、ストロベリーパンケーキ、エッグベネディクトの三種類のフードが並んだトリプルプレイ。
私のオーダーはフレンチトーストだったのだが、これがどちらもボリューム満点で、朝からお腹いっぱいの、満足状態になってしまった。
ちなみにディナーメニューを見てみたら、これもまた興味をそそる料理が揃っていて、カクテルだって素敵な感じ。
今夜はクリスマスイヴだしなぁ…。
食後の腹ごなしも兼ねながら、再び散歩を楽しもう。
朝方のハワイアンシャワーも過ぎ去って、ハワイらしい青空が見えている。
クヒオビーチの防波堤に来たならば、その先端まで行ってみよう。
私たちはこれまでにもワイキキに来る度に、必ずこの場所を訪れていた。
気温は徐々に上がっていく。
防波堤の先端部にある屋根が、無かった頃から知っている。
細かい所では変化もあるが、全体的なワイキキビーチの風景は、30年前からほとんど変わっていない。
ここに来ると、とても懐かしい思いがこみ上げてくる。
ハレクラニ ~ シェラトン ~ ロイヤルハワイアン ~ モアナサーフライダー と、有名ホテルが建ち並ぶ西側の風景は、ワイキキビーチを象徴している。
ハワイに来て、この風景を眺めるのが好きなのだ。
ピンクパレスとも称される、ロイヤルハワイアンホテルが美しい。
実のところはこれまでに、何度も化粧直しをしているし、ビーチの芝生や周辺施設にも新たな改修も施されているのだが、総合的な景観は、いつまでもこのままで残って欲しいと願うばかりだ。
防波堤の東側には、ダイヤモンドヘッドがそびえている。
その風景もまた、ワイキキを象徴するものであると思う。
ワイキキから見る冬場の朝日は、そのダイヤモンドヘッドの上から昇ってくる。
そしてまた、夕陽に染まるダイヤモンドヘッドを眺められるのも、夏よりは冬場の方が美しいと言えるだろう。
この防波堤に座った場所から見えるダイヤモンドヘッドの頂上に、2年前のクリスマスには、上がっていたという思い出があった。
これが、ダイヤモンドヘッドの頂上展望台から眺めたワイキキビーチである。
この時もまさに、クリスマスの時期であった。
見事に晴れ上がった空には、一時的に虹も見えたのである。
クヒオビーチの防波堤が見える。
この時の私たちは、その先端からこちら側を眺めていたのであった。
ワイキキビーチの東端には、クィーンカピオラニ公園がある。
そこにはホノルル動物園がある事でも有名である。
防波堤から歩いても、ここまでは5分とかからない距離である。
公園の前庭にある、クイーン・カピオラニの彫像にご挨拶。
彼女の称号を冠した伝統あるホテルは、すぐこの近くにあり、そこは昨年のクリスマスに滞在した場所であった。
一年前のクリスマスウィーク。
クィーンカピオラニホテルの7階、スィートルームに滞在して、ベランダから眺めたダイヤモンドヘッドである。
眼下に広がるのがカピオラニ公園で、森の中にはホノルル動物園があり、早朝には動物の鳴き声で目覚めるというような、ナチュラルムード満載のホテルであった。
カピオラニ公園の奥に入ると広いグランドがあって、いきなり目の前に、雄大なダイヤモンドヘッドが現れる。
この景観は、写真で見るより実際の方が、はるかに迫力ある風景である。
船に乗って、ハワイ沖から眺めるダイヤモンドヘッドも雄大であるが、この場所に立って見上げるダイヤモンドヘッドもまた、古代人が築いたピラミッドかと思うような、力強い存在感を持っている。
そしてまた、冬場のダイヤモンドヘッドは青々とした若さがあり、夏枯れした岩肌となる時期とは、あきらかに季節が違うのだという事を認識できる。
私たちはハワイ旅行をする度にこうやって、無料オプションのぶら散歩も、自由気ままに楽しんでいるのである。
ハワイに来ると、体力も若さを取り戻しているみたいだ。
日本では5秒ほどしか静止できなくなった『人間鯉のぼり』も、ハワイに来ると20秒くらいは止めていられる。 これでも若い頃なら飲んだ勢いで、街角の標識柱なんかで1分は止めていられたものだった。
歳と共に感じている肩こり・腰痛・鼻づまりなんかも、ハワイに来ると消えてしまうから面白い。
ワイキキタウンの喧噪を少し離れて、公園内には心落ち着く風景がある。
ビーチやストリートには大勢の人が溢れているのに、ここは静かな環境が保たれているのだ。
いろんなところでくつろいで、自由気ままに歩くワイキキが好きなのだ。
いくつかのオプション・アクティビティも楽しみながら、フリーな時間を作るってのが『ふみ散歩』なのである。
かつてのハワイでは、無料でフラダンスのショーを見られるような機会はほとんどなくて、唯一記憶に残っているのが、このカピオラニ公園で日曜日の午後にだけ開催される、コダック・フラショーだった。
観光開発が進んだ今は、物価も上がってはいるものの、ハワイを宣伝するようなショーは、あちらこちらで開かれている。
ハワイは世界中の人々にとって、ますます快適な場所になっていくのであろう。
ひとしきり公園散策を楽しんで、そろそろホテルへ帰るとしましょうか。
ホテルへ帰る道すがら、とても素敵な出会いに恵まれた。
お孫さんと思しき女性と歩く、とてもチャーミングなおばあちゃん。
何とこのレディ、御年104歳だというのである。
その出で立ちが余りも素敵だったので、思わず声をかけてしまったのだ。
私たちの旅行では、いつもハッピーな出会いに包まれている。
一緒に笑顔で写真を撮ってくれてありがとう、おばちゃん。
どうぞこれからも お元気で。
クヒオ通りにあるフードパントリーに立ち寄った。
ここもまた、古くからお世話になっていたストアである。
ワイキキと言えども昔なら、深夜まで営業しているストアはこの店くらいのものだった。 しかも夜のクヒオ通りとくれば 当時はかなり危うい雰囲気で、女性の一人歩きなんて以ての外といった場所だったのだ。
今ではこの店より安いストアがあるなんて情報も聞かれるが、私たちにとっては眠れぬ夜にも買い物をした、思い出深きストアなのである。
ハワイで食べるスナック菓子も、その地のオリジナルフードを味わいたい。
けっこう面白いと思うのが、写真のタロイモチップである。
こういうのは美味しいとか、不味いかなんて比べてもしょうがない。
ご当地フードは、楽しむ事が肝心なんだと思っている。
一時は販売終了となったはずのご当地ドリンクが、レトロな雰囲気で再販されている。 ハワイオリジナルの プリモ ビールと肩を並べて、幻の ワイアルア サイダーまでもが復刻販売されていた。
こういうのは日本流で表すならば、昭和の味とも言えるのだろう。
古い話ばかりではない。 近年のオーガニックフード人気にあやかってか、新鮮なココナッツジュースが生のまま、パック詰めとなって販売されていた。
その名も『ネイキッド』という通り、『裸』の状態の、椰子の実ジュースが入っているのである。
いちいち椰子の実を割る必要もないのだろうし、家庭で長期保存ができるというのも便利であろう。健康飲料の思考とも相まって、けっこう売れているらしい。
ホテルで水着の準備を整え、再びワイキキビーチへ行ってみよう。
デュークはいつでも人気者。
今日のワイキキの日中は、海を眺めて過ごしたい。
12月のワイキキの海には、厚い雲が流れていたけれど、サンゴ砂の温度は熱いほどに焼けていた。
ビーチパラソルも艶やかに、ワイキキビーチは冬でも華やかな雰囲気だ。
沖に向かって進むカタマラン帆船には、いつもながらに大勢の乗船客が乗っていた。
日中の波のうねりもこの場所なら、初級レベルのサーフィンができる。
クリスマスでも海で遊べるっていう環境が、非日常的で面白い。
レンタルボードの係員が、暇そうにしながら椰子の葉細工の帽子を編んでいた。
売り物なのかは不明だが、安かったらお土産に買ってみたい気もする。
そんな事よりこのおっちゃん、何故だか絵になるポーズだねぇ。
ワイキキビーチは大混雑。 うっかりよそ見して歩こうものなら、くつろいでいる人を踏んづけてしまいそうだ。
そういう注意をしなくても、後ろから撮影されてちゃ、よそ見できん。
ダイヤモンドヘッドをバックに、ライフガードポストの前で記念撮影。
これぞワイキキビーチって感じだねぇ。
砂を掘って作り上げる、自家製のサンドチェアは、私の得意な創作品。
こういうのは、座る人のおしりの大きさを理解していて、ぴったりマッチするように作るのが肝心なのだ。
しかもレンタル料も無料とあれば、なんと優雅な居心地であろう事か。
別に何を買おうという訳でもないのだが、街を歩けば何冊でも手に入るタウン誌は、お気楽な時間の暇つぶしにはもってこい。
クリスマスの海で、仲良く遊ぶサンタキャップのカップル。
とても微笑ましい光景なのだが、その手前で金属探知に更ける人が煩わしい。
一部には、遺失物探しのボランティアもいるようだが、多くの場合は個人的なコイン拾いのようである。
そういえば昔に、桃レンジャーが安物の指輪を紛失したのもこの海であった。
ワイキキの海には、多くのトレジャーが眠っているのかもしれない。
東のダイヤモンドヘッドから、西のシェラトンホテルまで、180度の展望を、パノラマビューで撮影してみた。
まるでワイキキベイが存在するようにも見えるのだが、水平面の風景なのだ。
写真の右隅にある+マークをクリックし、拡大して楽しんでいただけたら幸いである。
ワイキキビーチの昼下がり。
シャワーブースの風景が、懐かしく記憶に残るリピーターも居られるだろう。
12月のハワイは寒いというが、こんなに泳いでいられるからには南国だ。
シルバーサンシャインに輝く海。
パラセイリングも楽しげに、思い思いの時間を過ごせる幸せを感じる。
ひとしきりビーチでくつろいでから、またまたぶら散歩に歩いてみよう。
午後の日差しを浴びたサーファーのスタチューも、生き生きとして輝いていた。
バニヤンツリーの枝から伸びた垂れ根に、大人げなくもぶら下がって遊んだ。
子供時代に憧れた、ターザンのイメージが心に残っている。
しかしまた、そんなオヤジを写真撮影する桃レンジャーも、大人げないと言えなくもない。
これだから私らの旅は、珍道中という表現になる。
太陽が、水平線に向かって降りて行く。
ブルースカイがシルバーに変わり、さらに朱色を増していく。
サンセットタイムの始まりだ。
ワイキキビーチに大勢の人が集まってきた。
太陽の移動は、急に時間が早まったかのように進んでいく。
オレンジゴールドに輝く空。
雲の間を通り抜けるように見える太陽だが、実際には遠く離れた宇宙空間に存在している光星なのだ。
水辺線の向こう側は、まだ日中の時間である。
宇宙の神秘を感じては、言葉を失うほどの一時であった。
夕凪に浮かぶ帆船と、夕陽に輝く海。
太陽が最後の力を振り絞って、海に沈む前の光を放っているように見える。
太陽が沈んだ後に、再び輝きを増してくる空。
トワイライトに照らされた、不思議な光景に息をのむ。
トワイライトタイムのワイキキビーチ。
浜辺に並んだサーフボードが、ここはワイキキだという雰囲気を醸し出している。
宵のワイキキタウンには、ナイトライフを楽しむ観光客があふれ出す。
次回には、ディナータイムのご紹介もできるだろう。
夜に入るとワイキキは、ますます艶やかなムードに染まっていく。
今回の最終ショットは、3年前に訪れた、クリスマスのアロハタワーである。
1年を通してこの時期にだけ、太陽がアロハタワーの真後ろに沈んで行き、タワーの中2階のウインドーから、輝く灯火がランタンのように見えるのだ。
この1枚を、この現象を紹介してくれた、カフク・エビ男氏に捧げたい。
ありがとう、カフク・エビ男さん。 これからもどうぞよろしく。