学校文法が自虐的言語観を生んでいる 2 | 東京大学村上文緒愛好会

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一つ一つの言葉にこめられた作者の思いがわかったとき、古典は本当に面白いと思った。古典を楽しみたい。その思いが古い言葉の意味を求めるきっかけにもなった。

小学校の指導要領での「主語」
「主語」は、中学校の国語の教科書から登場するが、小学校学習指導要領 (文部省 1998)によれば、小学校一年から「主語」という考え方を学習させることになっている。指導要領の内容を実際に見てみよう。
(1)「A話すこと・聞くこと」、「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して、次の事項について指導する。
ア 発音・発声に関する事項
(ア) 姿勢、口形などに注意して、はっきりした発音で話すこと。
イ 文字に関する事項
(ア) 平仮名及び片仮名を読み、書くこと。また、片仮名で書く語を文や文章の中で使うこと。
(イ) 第1学年においては、別表の学年別配当表 (以下「学年別漢字配当表」という。)
(ウ) 第2学年においては、学年別漢字配当表の第2学年までに配当されている漢字を読むこと。また、第1学年に配当されている漢字を書き、文や文章の中で使うとともに、第2学年に配当されている漢字を漸次書くようにすること。
ウ 表記に関する事項
(ア) 長音、拗音、促音、撥音などの表記ができ、助詞の「は」、「へ」及び「を」を文の中で正しく使うこと。
(イ) 句読点の打ち方や、かぎ(「 」)の使い方を理解して文章の中で使うこと。
エ 文及び文章の構成に関する事項
(ア) 文の中における主語と述語との関係に注意すること。
オ 言葉遣いに関する事項
(ア) 丁寧な言葉と普通の言葉との違いに気を付けて話し、また、敬体で書かれた文章に馴れること。
(第2章 「各教科」第1節「国語」第2「各学年の目標及び内容」[第1学年及び第2学年]の2「内容」[言語事項])

エ (ア)を見ると、「文の中における主語と述語との関係に注意すること」とある。また、イ「文字に関する事項」(ア)では、「平仮名及び片仮名を読み、書くこと。また、片仮名で書く語や文や文章の中で使うこと」、さらに、ウ「表記に関する事項」(イ)では、「句読点の打ち方や、かぎ(「 」)の使い方を理解して文章の中で使うこと」とある。
つまり、平仮名・片仮名の読み書きや句読点の打ち方を習う段階で、主語-述語が出てくるのである。これは驚くべきことではないだろうか。子供は小学校一年の段階から主語-述語という考え方をたたきこまれているわけである。
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