【チベット死者の書】14 閻魔大王10 変化に掛かる年数
ChatGPT(DALL3)による猫とマニ車。
閻魔大王:さて、今日でこの対話も一休みとなる。
今日はお前が過去生についておこなった行いについて話せ。
過去生から現世までの一連の流れ
フミ:
自分がこの勉強を通じてわかったことはいくつかあります。
今まで、今の自分がいて、過去生があって、ある過去生の一部が現在の自分の考え方に影響していると考えていました。
ですが、過去生から現世までを一連の流れとしては捕らえていなかったのです。
それがバルド(死後の世界)を含めてみると、
過去から現在までが一連の流れとして精神的な影響が続いている。
これがわかりました。
つまり、昔司祭だったから、キリスト教への思いがあると、清貧主義が残っている。
こんな風に考えていたのですが。
ではその司祭がいつ死んで、死後の世界ではどうだったのか?
次の生をなぜ選んで、その生ではどういう影響があって、
その過去生でも死んで次の生では・・・
このように連続性があるとわかりました。
フミ:
前回、閻魔大王様は、前世の精神が継承されるのは2割程度だと仰いました。
ですが、この2割が大きいわけです。
現世での経験から来ていることは、どうしてそう思うようになったのか自分でわかっています。
例えば、現世で騙されたから、疑り深くなるとか(笑)
すると次あると、「本当かな?」と思うようになる。
それは騙されたりした経験から、自分がそのように思うようになったとわかっているわけです。
ところが、前世からの思いだと、それこそ数百年前に思ったことだとすると。
現世でも生まれた時、あるいはある程度成長してから自然と湧き上がってくる思いですから、
自分では絶対的だったり、当たり前になっている。
だって、そのように思うより前の記憶が(瞑想したり、潜在意識を深く見ない限り)わからないわけですから。
これは本当にやっかいなものです🤔
閻魔大王:
お前はやっかいだと言うが、それは現世的な問題が解決されているから、そう思うのであって、
現世の問題を解消していない人には、現世で生まれた思いを解消、中和するのが最優先であるぞ。
フミ:
なるほど。
確かに、優先度としてはそうなりますね。
過去生の問題は認めにくい
フミ:
現世的な問題は、当人も(プライドなどが邪魔しなければ)認めやすいのですが、過去生での問題は、どうにもダメですね。
「あなたは過去生で悪人だった」とか、
「過去生のカルマからこうなっている」と言っても、なかなか納得されない(笑)
「過去生で悪いことをしたから、今生は善いことをしましょう」
これがまったく同意してもらえない。
これは現世的な問題を解消していないからでしょうか?
閻魔大王:
お前のクライアントで言えば、全員、現世的な問題に見えるが、過去生の問題から来ている。
しかし、それは数百年間影響を放っている課題なのだから、1年、2年で解消できるものではない。
むしろ、来世でそれが解消できるような縁を作る作業をさせるぐらいの気持ちで接するべき事だ。
フミ:
ええ、、、そうなんですか?
閻魔大王:
カルマがあるから、それを直ちに解消すればよいというものではなかろう。
家を建てるにも、土地を買い、基礎を作り・・・と手続きがあって事のこと。
カルマも、そのように準備や余裕を作ることからはじめないといけない。
劇的な変化は千に一つ
閻魔大王:
あと、お前も、現代人も含めて、
マンガや創作物の影響で、劇的な変化を望んでいるが、それはあまり良いことではない。
例えば死に瀕して誓いを立てるとか、
特別な啓示を得て新しい人生を歩むとか、
なにか衝撃的な出来事から、転機が訪れるとか。
こういったことで、実際に変わる人間はものすごく少ない。
ほとんどの変化は、数十年間による蓄積によって行われる。
千に一つの劇的な事例を過剰に取り上げるのはよくない。
ほとんどの変化は、蓄積の結果なのだ。
フミ:
突然の臨死体験で人生が変わった。
超能力を得た。
ある教えによって人生が変わった。
こういう変化はまずないというのですか?
閻魔大王:
そう言っただろう。
劇的、急激な変化もあるにはあるが、それは千に一つのあるぐらいのものだ。
つまり他の999の変化は、数十年掛けて行われる蓄積の結果による。
だから、なにかを変えようとするならば、数十年。
つまり人生の大半を通じて成さなければならない。
過去生からの影響を払拭するにも、それぐらいの年数が掛かると言うわけだ。
だから今生、その課題に取り組む余裕がないことも多い。
そうであるならば、来世でその問題に取り組めるように準備するというのが、一番自然なやり方となる。
フミ:
今のスピの流行だと、
目覚めよ!
一気に覚醒する!
全カルマ解消!
こういったことが流行っています。
私もそういった文句にはワクワクしてしまうのですが😅
閻魔大王:
そういったことも、百でも、千でも、万に一つでも、あることはあるぞ。
しかし、ほとんどのことは長い努力によって達成されるのだ。
というか、ずっと努力し続ければいつか到達するだろうというのが、当たり前であって、
わずかな努力で到達する!と言っても、結局は到達しないのならば、
到達するまでずっと努力を続けるものだろう?
過去生を含めてみれば、だいたい数十年から数百年掛けることで、
明確になにかを達成するというのが、ありふれたパターンなのだよ。
フミ:
なんとも、夢がなく、欲望が刺激されない話ですね😅
閻魔大王:
例えばマニ車(中にお経が書いてあって、回す度にお経を唱えただけの功徳があるとされている)を回して、
本当にそのような効果があるならば、多くの人間が悟っているだろう。
他のこれは他の数十倍、数百倍の効果がある!
こう言った売り文句は遥か古代からあるものだ。
今の流行というが、それ自体が古代から続いているカルマだ。
だから、その人や、まつわるカルマそのものを見ていけば、
その人や、一連の流れのどの当たりにあたっているのかがわかるようになる。
その流れがわかれば、これからどのようになっていくかもおのずとわかるというものだ。
と、閻魔大王との話はここまでのようです。
次は、バルドの根本詩句について書きます。