劇場版「 名探偵コナン ゼロの執行人」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。

 

大型無人探査機「はくちょう」

コナンたちは、阿笠博士が新しく開発した高性能ドローンの飛行テストに立ち会っていました。

同じ頃、テレビでは5月1日に開かれる東京サミットの会場となる東京湾の統合型リゾート施設「エッジ・オブ・オーシャン」の特集と、その日に火星から帰還する予定の大型無人探査機「はくちょう」の話題が取り上げられていました。

コナンもテレビを見ていると、突然エッジ・オブ・オーシャン内の国際会議場で大規模な爆発が発生し、警備中の警察官数名が死傷したというニュースが流れました。

コナンは、この爆発がサミット当日ではないことに疑念を抱きます。

その後の警察の捜査で、爆発現場から私立探偵・毛利小五郎の指紋が検出され、小五郎は無実を主張するも、探偵事務所から押収されたパソコンから東京サミットの日程表や爆発現場の見取り図、遠隔操作可能なガス栓にアクセスした痕跡が発見され、小五郎は警視庁公安部に連行されました。

 

命に代えても守らなければならないもの

コナンは、毛利探偵事務所の階下の喫茶店「ポアロ」で働く自称私立探偵で、実は公安の潜入捜査官である安室透に、公安の強引な捜査を非難しますが、安室ははぐらかしながら「僕には命に代えても守らなければならないものがある」とだけ言いました。

小五郎の別居中の妻で弁護士の妃英理は、娘の蘭から父を助けてほしいと懇願されるも、身内の弁護はできないため、必死で小五郎の弁護士を探していました。

しかし、小五郎の”眠りの小五郎”としての名声が災いし、弁護士探しは難航していました。

そこへ、公安事件を多く手がけてきた女性弁護士の橘境子が名乗りを上げますが、蘭は橘がこれまでの裁判で全敗している点が気がかりでした。

その後、小五郎は東京地検に送検され、担当検事の日下部誠から取り調べを受け、容疑を否定します。

動機も不十分であったため、日下部は統括検事の岩井紗世子に追加調査を提案しますが、岩井は早期起訴を主張します。

コナンは橘や岩井の言動に不信感を抱きます。

日下部は岩井の指示を無視し、極秘裏に警視庁公安部への追加調査を要求しますが、岩井も小五郎を裁判にかける手続きを進めていました。

 

人殺し

東京サミット当日、コナンは情報を探るため警視庁に向かい、公安部の風見裕也に盗聴器を仕込みますが、安室に見破られてしまいます。

安室が去った後、風見はコナンに「安室は“人殺し”だ。彼は以前、拘置所で取り調べを行った被疑者を自殺に追い込んだことがある」と告げました。

警察の更なる捜査で、爆発現場のガス栓の遠隔操作に「Nor(ノーア)」というパソコンソフトが使用されていたことが判明します。

Norは使用者のIPアドレスを隠し、複数のコンピュータを経由して標的のコンピュータに不正アクセスを行うため、追跡が非常に困難なものでした。

これはパソコンに詳しくない小五郎には不可能なため、疑いが晴れかけたその時、東京都内の至るところでスマホやパソコンなどの電気製品が遠隔操作され、暴走し始め、都内は大パニックに陥ります。

 

真犯人

コナンは目黒警部に一連の事件がサイバーテロであると警告し、真犯人は小五郎を容疑者に仕立て上げるために指紋を転写して証拠を作ったと推理します。

そして事件解決には安室の力が必要だと判断し、直ちに合流して警視庁へ急ぎます。

その頃、蘭たちも小五郎の身柄引き取りのため警視庁を訪れていましたが、突然署内が停電します。その直後、火星から帰還予定の無人探査機「はくちょう」が進路を変え、警視庁に向かっているという報告が入ります。

コナンと安室は逃げ惑う人々の中で、スマホで探査機のコードを書き換えている人物を見つけて取り押さえました。

真犯人は意外にも検事の日下部誠だったのです。

日下部がサイバーテロに及んだ動機は、民間人協力者であり深い絆で結ばれていた羽場二三一(の自殺が原因でした。

羽場は日下部の捜査に協力するために不正アクセスを行い逮捕され、公安の取り調べ中に自殺したとされていました。

 

復讐のため

日下部は復讐のために一連の事件を引き起こしたのです。

しかし、コナンが「それで正義と言えるのか」と日下部を糾弾すると、実は羽場は安室らの捜査の際に自殺を偽装して公安に保護されていたことが明らかになります。

羽場の生存に驚いた日下部は観念し逮捕されます。

その場に現れた橘は羽場を愛していたことを告げ、公安の思い通りにはならないと風見に告げてその場を去ります。

一方、「はくちょう」のカプセルは一度軌道修正されたものの、エッジ・オブ・オーシャンのカジノタワーに向かっているとの情報が入ります。

衝突まであと5分、コナンは安室の運転する車に乗り、モノレール用の道を駆け上がります。

安室は「僕の恋人は、この国さ!」と叫びながら車をカジノタワーにダイブさせ、コナンはサッカーボール型爆弾を蹴り上げてカプセルに命中させ、軌道を修正して何とか海に落とします。

その後、安室はコナンを回収し、近くのビルに飛び移りました。