『書斎の窓』6月号 | 古本屋へGO!

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古本屋でのちょっと得した話や本をさがしまわったときのエピソードなどを中心に書きます。他にはフリーペーパーやPR誌の紹介など,本や雑誌に関わるささやかな日常を書いていきたいと思っています。

大学のテキスト出版物を多く刊行している有斐閣のPR誌です。今回は社会学のテキスト出版に関連して座談会を掲載しています。

登場するのは社会学者,今田高俊,長谷川公一,浜日出夫,藤村正之,町村敬志の5氏です。上・下(あるいは上・中・下?)に分けての掲載にもかかわらず上だけで12ページという力の入れようです。

現在の社会学の状況やテキストのあり方など内容の濃い話が展開しています。

ところで大学全入時代に合わせてテキストをわかりやすく工夫するということが最近よく話題になっているようです。

わかりやすいだけでなく知的刺激を与えてくれるものが学生にとってもよいのではと思います。

他にも気になった論考がいくつかあります。

小巻泰之「連載 日本経済の遠近法~サーヴィス」
※サーヴィスとしての輸送業に注目した考察が勉強になりました。

栗山浩一・馬奈木俊介「環境はタダでは守れない」
※新刊『環境経済学をつかむ』のねらいについて熱く語っています。確かに環境問題を解決するのにコストはかかります。経済学からのアプローチは欠かせないでしょう。

石弘之「観光問題は文明のリスク」
※これも新刊『地球環境「危機」報告』の著者による考察。厳しい現実をつきつけています。


阿部武司「人文・社会科学の国際化をめぐって」
※ジャネット・ハンターの新著『日本の工業化と女性労働』の翻訳者による論考。言葉の壁をこえて外国社会について調べ分析するというのは大変な労力だと思います。

ここでも人文・社会科学の国際化について述べられていました。外国のすぐれた論文を読み,日本での研究の成果を外国に発信するというのは大変ですが,これからはますます必要だと思います。