高校の恩師とお会いしてきた。
出国前に先生達にご挨拶という名目で行ったが、本当は不安だったんだ
出国をするにあたって物理的ではなく心理的な不安が頭の中をめぐる。
本当は怖くて怖くて仕方がない。。。
すでに日本を後にした仲間達を見送った日。兄弟、父母、友人達の名残惜しそうな顔。
びびってる。
そんな自分を落ち着かせるために、きっと母校にいったんだ。
先生達への挨拶は名目上だ。
巣に帰るとき、懐かしい仲間達に会うためにいくんじゃない。
自分に会いに行っているんだ。
人間は、自分の顔を見ているときに一番落ち着くといわれている。
私は、自分の顔を見に母校に帰ったんだ。
高校は私の原点。今の私がいるのも、高校時代の恩師達のおかげ。
私の今は高校時代に形作られた。
私の顔が大学時代にいろんな変化をとげている。
できる女を飾ってみたり、権力に飲まれたり、冷徹な理屈の人間になってみたり・・
けど、私の顔はこの母校にあった。ここには本当の私がいる。
海風が吹くこの学校の窓から、時折吹奏楽部の演奏の曲が流れてきたり、
生徒達のいろいろな顔がのぞけたり、理屈ではうまく表現できないような混沌とした
感情がまじったこの場所。
私はこの場所で3年間を過ごしてきた。
今振り返ると潮風香る海の学校が想像できるけれど、当時はそんなんじゃなかった。
あり地獄のような穴でもがいてもがいて上るのをやめたりした。
でも、実は自分を見守っていてくれる人がたくさんいて、
そんな仲間に気づけていなかった。
けど、いまならわかる。私の原点。これからも変わらない。
今の価値観すべてこの母校で作られた。
「ちょっとさよならを言うのが早かっただけ
俺の中で消えていない いつも心の中に残っている
だから別れじゃない」
「恋愛は心でするものだと思ってるから。」
「恋愛関係ではないのだけど、お互い恋焦がれている。一生はなれない。そういう関係」
「神様が、3年間いい思いしたから、もう一度この仕事はそんな甘いもんじゃないというのをわからせるために
授けた試練、当たり前のこと」
「お前は新しいものと新しいものをつなげていく仕事が向いている。教師みたいに60分間同じ授業をするんじゃなくて。
ファッションを追っかけるんじゃなくて、旅行とか、雑誌の記者とか。。。お前には並大抵ではない感性がある」
「向いている仕事というのは、実感しなきゃダメ。自分で考えろ」
「世間なれしてないことがなにがわるいの?すばらしいことじゃないか。
いくら世渡りがうまいとか仕事ができるからってその人間自身がしっかりしていないとなにもたいしたことしてないよ。」
私はまた、これらの言葉を思い出すだろう。
私が載っている雑誌にふせんをつけて、生徒に教えてくれていた先生。
皆、私が母校に帰ると暖かく応援してくれる。
私が母校に恩返しできることはなんだろう。
どうしたらいいんだろう。
恩返しをしたい。
あの場所に。

