声、語り、歌、ヴォイストレーニング1日1話 -2ページ目

声、語り、歌、ヴォイストレーニング1日1話

歌手、声優、俳優、芸人、ビジネス、一般、声に関心のある人に。
プロ、トレーナーも含め、トップレベルのヴォイトレ論を展開します。

まずは、見取りの稽古です。

声の場合は、聞くことからです。

 

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一流の声をたくさん聞く

 いろんな分野の一流と呼ばれている人の声とその使い方をたくさん聞くことです。

 それによって声のあり方や使い方が、明確にイメージできるようになってきます。

 

point 

□オリジナリティを学ぶ

□ポリシーを学ぶ

□センスを学ぶ

□ソウル(魂)スピリチュアル(精神)を学ぶ

□スタイルを学ぶ

□声の使い方を学ぶ

□構成や展開を学ぶ

 

 

<目的>

1.一流の声といわれるものを徹底して知る

2.それらを比べ、それぞれの相違点を知る

3.それらの声がどういう基本の力の上に成り立つのかを知る

4.自分の声とその声の違いをつかむ(イメージ、空間的に)

5.自分の声とその声とのギャップをつかむ(距離、時間的に)

6.自分の声とその声の違いの埋め方を考える(メニュを試みる)

 

■聞いてみよう

 1.一流のヴォーカリストの声

 2.一流の役者の声

 3.一流の声優の声

 

すぐに歌えるための調整のヴォイトレから

入ってもよいと思うのですが、

あえてアドバイスするなら、

最初にあり余るように出てくる声を

めざしたいです。

 

大半の人は、お腹の底から思いっきり声を出そうとしても、

のどが締まり、

詰まった声、かすれた声、キンキンした声になって、

ストレートに声になりにくいのではないでしょうか。

体を使った分だけ息が流れ、

声が出てくるようになってはいないでしょう。

 

声によって制限されたのでは、

たいした歌は歌えません。

 

声を自由に出せた上でコントロールできる状態であってこそ、

歌であなたの世界を築きあげられるのです。





 

あなたは、お腹の底から叫べるでしょうか。

 

ヴォイストレーニングの目標の第一段階は、

「山に向かって″ヤッホー″

と腹の底から叫び続けられること」

でもよいと思っています。

 

のどをまったく痛めずにです。

そのあとや次の日に影響が残ってはいけません。

 

イタリア人などは、

トレーニングをしなくとも、日常の生活の中で、

このくらいはこなしているかのようです。

シンプルにいうのなら、その差なのです。

 

それなら「ヤッホー」と十分間、

腹の底から叫び続けられる声をもつことが、

最初の目標であってもよいでしょう。

 

海外のヴオーカリストの単純明快な声、ことば、歌に比べて、

なんと日本人の歌のまわりくどいことでしょう。

これでは声に呪われた民族としか言いようがありません。

 

その呪縛から逃れるには、先に述べたように、

歌と声を切り離し、声としての問題を

きちんとヴォイストレーニングで片づけていくことでしょう。

 

歌は声が出なくては歌えません。

声で歌うのですから、声が自由に出ることが第一条件です。

表現が自由自在にできる条件の一つは、大きくつくることです。

 

海外の一流の歌手というのは、声があり余るほど体から出ていますから、

そこで感情表現さえしていればよいのです。

つまり、何を表現しようと、声が先にあり、

自由についてくるから、ストレートに歌になるのです。

 

つまり、彼らは、筆にたっぷりと墨をつけているから、

自由に思う存分線が描けるようなものです。

 

それに対し、日本人は墨をすりながら、筆にほとんどつけずに描こうとしている。

何とか紙に墨がつくのが精一杯で、

字としては、なんとか体裁を保っても、

とても表現、つまり作品にまでならないとでも、いえばよいのでしょうか。

 

※声を中心にみているので、声で働きかけてくる表現、作品を考えてください。