本当によい声とは
私がよい声だと思う声は、従来、日本でよい声だと思われてきた声と少々違うかもしれません。
なぜなら、私は、日本人の生声も日本人のプロの歌い手の声も、
声においては、概して評価していないからです。
どんな国でも、歌い手の声の魅力は素晴らしいものです。
経済的にも文化を取り巻く環境においても
日本よりもずっとハンディのある国でも、ヴォーカルやキャスターなど、
プロとして声を使う人はとてもよい声をしています。
ポップス、ジャズ、シャンソン、何でも、です。
本当のプロのヴォーカルの出す声には、
同じような共通の声のイメージがあります。
それと日本でプロといわれている歌い手の声がどうも違うのです。
アジアも南米も東欧も、私が聴いた歌い手には、
必ず声にしっかりした芯がありました。
声域に関わらず、均質な声で揃っていました。
もちろん、日本でも伝統音楽で継承されてきた声は、
海外に引けをとらないと思います。
ここでは、ポピュラー音楽の歌唱において、述べています。
しかし、この点も、Jpopsとなり、
音響での加工やヴィジュアライズされたステージでは、
世界に通用するアーティストも出てきていますから、
その声をどのように判断するのかは、後世に委ねたく存じます。