○芯のある声と「抵抗」
トレーニングで身体が使えるようになるということは、
身体を使わなくてはいけないだけの負荷がどこかにかかっているということです。
空気を押そうとして、いくら手で押しても、筋力はつきません。
壁や地面、あるいは重力に対して負荷としてかかってくる「抵抗」があるから、
腕立て伏せや腹筋などが筋力トレーニングになるのです。
先に声を重さにたとえて説明しました。
しかし、声は声帯を振動させることによって出るのですから、
“重さ”はありません。
ですが、これを、とくに深い息を吐くときの「抵抗」ということで、
つかんでほしいのです。
低い声にしていくと、胸にひびくところが下がっていきます。
そして、ちりちりした感じがするところに「声の芯」となるところがあります。
息と声とのミックス点のようなものです。
(もちろん、声帯での声たてによるものですが)
そこがつかめたら、それを離さぬように絞り込んでいきます。
息で、声を増幅させてみてください。
ほんの小さな声でも、遠くまで通るようになります。
(このトレーニングは、個人差がありますので、やりやすい人とそうでない人がいます。
うまくいかないときは、イメージとして描いておくだけでかまいません)