◯音程を意識せずに同じ音質でとること
音程での隔きが大きいほど、音を続けてとることは、音感だけでなく、発声ということで難しくなるものです。1オクターブ近く2つの音が離れてしまうと、ほとんどの人が全く別の発声になってしまうのです。
しかし、最低でも半オクターブまでは、同じ息の深さを持ったところで発声できるようにしたいものです。
このトレーニングは、本格的な発声の第1段階です。
声を出そうとするのではなく、息を吐いていれば声になってしまうような感じをつかんでください。
声の流れに音をおくのは、英語のように強弱アクセント言語ではしぜんにできますが、日本のような高低アクセント言語では一音ずつをきちんととりすぎて流れにくくなります。
日本語をきちんというと、一拍一音となります。
深い声のない人はバラバラになり、流れがなくなるのです。
この流れを身体からの深い声で言語レベルでつなげないため、安易に浮かせたひびきでつなげるのが、日本の歌手に多い発声です。
俳優、声優、アナウンサー、ナレーターにも、みられます。
ひびきはやわらかく、ことば、滑舌はよいが、ステレオタイプで、伝わらない声です。
ピッチだけに声をあてにいき、音程だけを正しくする、その悪い例が、日本のへたなミュージカルの歌唱などでよくみられます。
まさに、音程を歌っているようにしかみえないような歌になります。