◯形にとらわれないこと
発声とか歌唱でいうと、まるで高尚なことをやろうとしているようになっていませんか。
そんな人でもふざけたり笑ったりしているときは、人間らしく活き活きとしています。
その声と、どちらが魅力的ですか。いつもそこで比べてください。
笑っているときの声をそのまま歌にもってくると早いとは思いませんか。
それを活かせないのは、とてももったいないことです。
「へたな発声練習を1時間するなら、5分間笑いころげていなさい」と、私はいっています。
5分間笑い続けるには、莫大なパワーと腹筋が必要です。
この方が、いい加減な発声トレーニングを1時間するより、よほど疲れるということがわかります。
ということは、日頃、ほとんどの人が密度の高い練習の5分間にも足りないトレーニングしかしていないということです。レッスンにも同じことがいえませんか。
最初に身体を使える方向にトレーニングをもっていくことが大切です。
何時間、歌ったからといって、上達するものではありません。
喉が疲れ、翌日に悪影響があるだけでは、何も得られません。
しかし、喉でなく、身体が疲れたと思えるトレーニングができれば、身体が変わってくるのです。