○母音と子音の発音
声の出る人は、口先などほとんど動かさなくても、クリアに言うことができます。
実際、口をあまり動かさなくてもはっきりと話せる人、歌える人はたくさんいます。
口元というのは、表現の視覚的効果やことばを明瞭にするために大切です。
そこは利用すべきです。
しかし、トレーニングの順番としては、発声からです。仮に発音から入ったとしても、基礎は発声です。
口元を変えたり力を入れるのではなく、体から声を出すことを徹底しましょう。
母音は、声が発されるとき、舌の位置で決まります。
すでに声ありきなのです。
※私のレッスンでは、「腹話術のように」ということもあります。
明るく浅い母音よりも暗く深い母音をよしとしています。
口を大きく開けたり、横に引っ張ったりしなくても、区別のつく発音はできます。あごの開閉、口形は補助です。発音にならないのでなく、調音で発音をよりクリアに整えているのにすぎないのです。
子音は、唇や舌をしっかりと使わなくてはいけない音もありますが、それも最小限に抑えます。声がしっかりと安定して出るようになれば、おのずとクリアになってくるからです。
外国語の場合は、口や舌の使い方に加えて、息の強さが必要なことも多いのです。