○単なる発音練習に終わるな
はっきりと、ことばが言えるだけでは表現するには足りません。
アナウンサーやレポーターなどに必要とされる滑舌、それがよいだけでは、表現に至らないということです。
応対のマニュアルで教育されたファミリーレストランやファーストフード店の店員やコンパニオンのことばは、明瞭で明るく、正しく伝わります。
ただし、それは、意味内容としてのことばにすぎません。
表現としての声ことばとしての魅力を伝えるには、まったく不十分です。
このようなマニュアルでは、口先だけのセリフ、歌にしかなりません。
ことばのトレーニングが活きていないばかりか、
好ましくない影響を与えているから問題なのです。
安易なトレーニングをしたために、本当の声が出にくくなるのです。
そのようなことばを聞いて、そこに歌の聞こえる人はいないでしょう。
そのトレーニングのおかげで声が出るようになった人もいないでしょう
それよりも、町の八百屋さんや市場のおじさん、おばさんの声の方が、胸に届いてきませんか。
どちらが人の心を動かし、その足を止めることができますか。
ことばのトレーニングこそ、実践レベルでやってみてはいかがでしょう。