額にしたたる汗、スポットライトに輝く顔、ステージというと、そういうイメージが浮かびます。
その汗は、決してライトの熱さ、会場の熱気からくるものではないはずです。
自らの魂の燃焼する熱が汗となり、輝くのです。
場面は変わって、とあるレッスン室。
直立不動、生真面目でこわばった表情、
ぎこちなく「アーアーアーアーアー」
どこかによくある発声練習です。
発声練習とステージとの間のギャップ、この二つの間に結びつきがありますか。
単調な練習が、明日の自分の力となっているとかたくなに信じている人、
本人はワラをもつかむ思いでやっているのかもしれません。
でも、そのとき、
「あなたの心は燃えていますか」
「その一所懸命さが、声の中に現われ出てきていますか」
自問してみてください。
熱気あるライブと発声
一見してつまらなそうなこと、やっている本人がつまらないこと、
そこから大勢の人が感じ入るようなものが生まれてくるはずがない、
それがあたりまえというものでしょう。
レッスンは、そこでステージと違った意味での感動、
密度の濃い張りつめた空間と時間、
本物の表現が表れていなくてはいけません。
トレーナーがいくらよくても、生徒の根気や努力、
それによって培われた実力がなくてはなりません。
本当のレッスンができるようになるまでが大変なことなのです。
※「アーアーアー」などのメニュ自体がよいとかよくないとかではありません。
要は使いようなのです。