私は、「プロとアマチュアの差は何か」という質問に、次のように答えています。
たまたま、一度、聞いただけなら、プロのようにうまいと思わせる人はたくさんいます。
しかし、私がプロというのは、どんなに調子の悪いときでも、日に何回ものステージがあっても、聞きに来た人がまた聞きにきたくなるだけの力をもっている人です。作品なら、何度も何年も繰り返して聴くに耐えるクオリティをもっているものです。
アマチュアのベスト以上を常に出せる力があるということです。たとえ心身共に最低限の条件下に置かれていても、人に夢をみせる力を声や歌にもっているということです。
そのためには、毎日、プロ意識をもち、絶え間ない訓練をすることが必要です。
※アマチュアは好きでやっているのですから、歌いたいときに歌う自由もあれば、調子が乗らないからといって練習を休む自由もあります。好きな曲だけを好きに歌って楽しむ自由があります。
しかし、プロならば、それが仕事です。いつでも、どこでも、対応できる準備と心構え、そして覚悟が必要です。そういう人たちには、なまじのトレーニングでは足りません。
それに答えるトレーニングが、ヴォイストレーニングです。