「社会福祉」問9・Aにつきまして | 保育士試験:社会福祉・教育原理等攻略講座

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保育士試験の難関科目「社会福祉」「保育の心理学」「教育原理」「社会的養護」などを受験される方のための「ふくしかくネット」のブログです。

<「社会福祉」問9・Aにつきまして>

コメント欄でご質問をいただいた今回の神奈川県試験「社会福祉」の問9・Aの記述につきまして、改めて説明させていただきます。



「解答見解」公表(17日15時半頃)の段階で、根拠とした資料は、平成24年版の「厚生労働白書」です。

平成24年版「厚生労働白書」p246~253「現在の社会保障改革に向けた取組み」

そのp247に、次の記述があります。
社会保障改革で目指すべき社会は、制度が出産・子育てを含めた生き方や働き方に中立的で選択できる社会、雇用などを通じて参加が保障され、誰もが居場所のある共生の社会、「分厚い中間層」が支える大きな格差のない社会、子どもが家族や社会と関わり良質な環境の中でしっかりと育つ社会、支援を必要とする人の立場に立った包括的な支援体制の構築により、地域で尊厳を持って生きられるような医療・介護の体制が実現した社会である。

そして、その次のページのp248の図表の中で、次の記述があります。
改革のポイント
◆ 共助・連帯を基礎として国民一人一人の自立を支援
(以下省略)

同じく、p248の図表の中で、次の記述があります。
改革の方向性
1~4(省略)
5 全員参加型社会、ディーセント・ワークの実現
有期労働契約に関する法制度
高年齢者雇用法制の整備
パートタイム労働法制の検討
6(省略)




問9の冒頭文はこちらです。
問9 ・・・2008(平成20)年以降に検討されてきた社会保障制度改革の方向性やその後の取組みに関する記述である。・・・

問9のAの記述はこちらです。
 全ての人の自立した生活の実現に向け、雇用による社会参加を通して誰もが居場所のある共生社会及び「分厚い中間層」が支える大きな格差のない社会の構築に取り組んでいくこととされた。




全ての人の自立した生活の実現に向け、」と書いてありますが、問9の冒頭文から考えて、おおむね、日本国民の社会保障改革について述べていることは明らかです。
ですので、平成24年白書の改革のポイント国民一人一人の自立を支援」と矛盾はしないと思います

雇用による社会参加」という言い回しがクローズアップされているようですが、上記のとおり、平成24年白書には、「改革の方向性」として、
● 全員参加型社会、ディーセント・ワークの実現
● 有期労働契約に関する法制度
● 高年齢者雇用法制の整備

と記載されています。

高齢者の雇用も「改革の方向性」に含まれているわけです。


問9のAの記述の「雇用」に「など」が付いていれば「適切」しかないと思います。

しかし、高齢者の雇用も推進していることも含め、「など」が付いていなかったことは「不適切」の決定的な理由とはならないでしょう。
少なくとも、「だけ」、「のみ」と言っているわけではないのです。

今回は、前期・筆記試験中止の影響もあり、神奈川県試験の問題内容についての注目度は、全国的に高いと思います

問9については、正答「1」でなければ、「曖昧表現あり」で「全員正解」とすべきだと思います。



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