この“現在”を変えるために | 梟の転寝

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 「梟の転寝(ふくろうのうたたね)」は、読んだり書いたりの日々を送る私の、日記みたいな、備忘録みたいな、そんな代物です。ちょこちょこっと、あれこれ書いてみますね。


 来る9月30日、『クトゥルフ神話TRPG』の新作ソースブック『クトゥルフ2015』が発売されます。

 『クトゥルフ2010』『クトゥルフカルト・ナウ』と同じく、現代の日本を舞台にしたクトゥルフ神話をより楽しむためのソースブックです。待ち遠しくてたまりません。

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 カバーイラストは、妖怪の二口女でしょうか。それとも、フランク・ベルナップ・ロングの『喰らうものども』(あるいは『怪魔の森』)及び『脳を喰う怪物』に登場するクリーチャー“喰らうもの”でしょうか。

 私はロングの作品をシナリオのネタにする事が多く、“喰らうもの”も、『マレウス・モンストロルム』でデータが公開されるよりずっと前に、“食脳魔族”という名前でデータを自作し、シナリオに登場させていました。

 私は最近、北海道の札幌市を中心にしたクトゥルフ神話に拘っているのですが、『クトゥルフカルト・ナウ』において、ミステリー作家の松本寛大によって、札幌市は邪神チャウグナー・フォーンを信仰するチョー=チョー人のカルト『山蓮界』の拠点であると設定されました。

 チャウグナー・フォーンは、ロングのクトゥルフ神話『恐怖の山』(あるいは『夜動く石像』)に登場した邪神。そして、T・E・D・クラインのクトゥルフ神話『角笛をもつ影』に登場する、チョー=チョー人の暗殺者に命を狙われる主人公は、ロングがモデルになっています。チョー=チョー人とチャウグナー・フォーンの街、札幌市を舞台にしたクトゥルフ神話を語る上で、ロングの存在を軽んじる事はできないのです。

 そう言えば、札幌市在住の八坂ニャルラトホテプ、通称ニャル子さんも、『恋は渾沌の隷也』で「出よ、喰らうものどもよ♪」と歌ってましたな。あの歌は《喰らうものの召喚/従属》呪文でもあるのかな。

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 ロングが創造したクリーチャー“喰らうもの”については、また改めて語りたいと思います。その気になればリプレイも書け‥‥‥いや、流石にあのセッションのリプレイは難しいか。セッションは成功したけど、プレイヤーの面子や探索者の名前のデータが残ってないし。

 さて、話を『クトゥルフ2015』に戻します。発売を数日後に控えているので、今更感はありますが(苦笑)。

 探索者をサポートする、あるいは破滅に導くアーティファクトの数々が紹介されるようですね。個人的に、『黄昏の天使』に登場した三種の神器が収録されていたら嬉しく思います。

 『クトゥルフ・バイ・ガスライト』に載っていた、探索者の特徴を細かく決めるルールの現代版も収録されます。私は『ガスライト』の探索者の特徴ルールをまんま『クトゥルフ2010』に取り入れていましたが、あれは盛り上がります。期待大。

 狂信者や、深きものの血を引く探索者に関するルールもあります。『比叡山炎上』だと、わりと普通に探索者が深きものの血を引いてたりするのですが、それとはまた別の生々しいルールになりそうな予感。

 2015年を舞台にしたクトゥルフ神話を具体的に思い浮かべると憂鬱な気持ちになりもしますが、この“現在”を変えるために、『クトゥルフ2015』に望みを託したいです。

 ‥‥‥えー、確か、8月の上旬くらいには「規則正しく、計画的な日々を過ごして、クトゥルフ神話分を大いに補給するぞう。ブログも毎日更新するぞう」とか言ってた記憶があるのですが、毎日毎日ドタバタジタバタしていたら、あっという間に9月下旬です。ぐぬぬ。去年の9月も、こんな感じだったなぁ。

 とりあえず、やや私生活が落ち着いてきた事もありますし、『クトゥルフ2015』の登場を機会に、ブログの安定した更新に挑戦したい私なのでした。