誕生日を迎えて 「祝婚歌」 著:吉野弘 | 永山社長のブログ

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両手の指を 折りながら数えると

何度 両手が グー(グー) になって パー(パー)になるのか

いったい 何度繰り返したか 忘れそうな 歳になってきました


吉野弘さんの「祝婚歌」という詩

今日の私の気持ちに ぴったりです


私の誕生日へのメッセージを各方面から頂きました

有り難うございます


『祝婚歌』 吉野 弘


二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるものであってほしい



        ・第六詩集(詩画集)「風に吹かれて」
        ・おしゃべりポエム 風の記憶 著書吉野弘
        ・続・吉野弘詩集 収録作品




http://www010.upp.so-net.ne.jp/ff-kobayan/turezure/030603/20030603.htm