謙譲語は、 話し手が
自分 または 自分の側に属する人物の行動や物事を
相手より 低いところにおいて話すこと により
結果として 相手を敬うことになる という、
へりくだった言葉です。
相手、お客様や目上の人を高めるために
自分が一段下がった気持ちでつかう言葉です。
時代劇を映像で見る機会が少なくなってきました
ちょっと 思い出して下さい
庭に面した廊下で
位の高い人の所へ 使いの人が駆け寄って来る場面です
「申し上げます」
と はっきりと聞こえる声の高さで告げた後
位の高い人が「なんじゃ」みたいな返事をする、
その間に使いの人は庭に面した廊下、
すなわち 位の高い人と同じ場所(位置)に居たのに
速やかに庭に下りて姿勢を低くして(かがんで頭を下げて)
「実は……」などと用件を話し始めます
このような場面は
位の高い人から褒美をもらう時にも見られます
このような気持の在り方を示すものが
謙譲語のベースとなっています。
尊敬語も謙譲語も気持ちを伝える言葉です。
たどたどしい敬語でも 気持ちがあれば
それは じゅうぶんに相手に伝わります。
しかし、どんなに文法的に正しい敬語を使っても
気持ちがなければ残念ですが
相手には敬語が上辺だけのもので伝わります。