スーツ姿で、電話を掛けて居る。
卒業式が終わったら、俺の分まで楽しんで飲み会に行って欲しいと友人に伝える。
夜の会費に相当する、数千円を手渡して。
卒業式には、出ないからと。
そこで、友人を見送って学校へと戻る。
その後、友人と出逢って話す事は無い。
その日が、その友人と最後に話し終わった日。
学校へ戻った後、校舎を移動して居た。
突然、学科の後輩を呼び出し。
うどんでも、食いに行こうと誘う。
勿論、その日は先輩が奢り。
iPadのGarageBandで、説明しながら。
学校を出ても、まだ音楽を続けるよ。
と、飲食店で後輩に伝える。
ご馳走様、を言い渡した後。
その後、当時の後輩と話した事は無い。
先輩、後輩の関係も最後の日。
学校でスーツ姿で居るなんて、とても不自然だ。
私服姿で教室に入り浸って、DTMで解らない事が有れば。
暇そうにしてるから、教えるというスタイル。
今日は、同級生達は式典に向かってるから。
誰も、ここで過ごしても邪魔が出来ない。
スーツ姿で、教室の窓から沈む夕陽を観て居た。
黄昏時、極上の景色だ。
太陽が、博多の街に沈んで行く。
その後、彼は。
と有る学校関係者に出逢うまで、10年間もがき続ける事に成る。
彼の音楽的実力を、潰したい。
停止させたい、と願う同級生や講師を。
振り切って、無音での活動に集中する事に成る。
音楽的概念を覆した、エアギター奏法とは。
妬みや嫉妬、音楽活動の妨害から受けた。
彼なりの、怒りの表現方法だった。
空想創作文 by しまきょう、と呼ばれた男