マイナ保険証を優遇・優先する病院・薬局の存在に驚き | 笑う門には福来るのブログ

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【「マイナ保険証利用者を優先」って何⁉】

 マイナ保険証の利用率はいまだに6%で、100人の利用者のうち94人は紙の保険証を使っていることになる。そんな中、昨日6日の「報道ステーション」のマイナ保険証に関する報道には一瞬耳を疑った。

 

 厚労省は、マイナ保険証の利用率アップに、マイナ保険証の利用者を増やした病院に最大20万円、クリニックや薬局に最大10万円の一時金を支給し、利用率が高い医療機関や薬局を表彰することにしている。

 

 それの影響からなのか、こんな例があちこちで起きているという。

 

 〇ある男性は喘息がひどくなり、先月職場近くの薬局に駆け込んだ。処方箋と紙の保険証を出したら、紙の保険証は受け取ってくれず「普通の保険証は受付できなくなりました。マイナ保険証のみの受付となります。マイナンバーカードはお持ちですか」と言われる。マイナカードは持っていたが保険証とは紐づけていなかったが、やむなくマイナカードに紐づけて受付してもらった。(マイナ保険証)を強制的に使わされ紐づけさせられた」と男性。

 

 〇関東のクリニックに通う女性。医師から突如マイナ保険証の優先診療を告げられたという。「次回からマイナ保険証でないと後回しになります」。紙の保険証で早く受け付けているのに、マイナ保険証で受け付けた人が次々と診察室に入っていく。「そういう嫌がらせをして、マイナ保険証を作らせようとしているように感じました」と女性。

 

 このようなマイナ保険証優先のクリニック・薬局が他の医療機関でも始まっていると報じる。医師法第19条には「正当な理由なく、診療行為の求めを拒んではならない」と、薬剤師法第21条には「正当な理由なく、調剤の求めを拒んではならない」とある。

 

 中央大学の宮下教授は、「本来あるべき医療の質を高めるより、マイナ保険証の利用率を高めることに焦点が移っている」「保険証の種類で、患者が受けられる医療行為に差があってはならない。マイナ保険証を使ったから優先というのは、患者に寄り添った方針ではない」と語る。

 

【何の不便もない紙の保険証利用】

 利用率がアップしない要因は「医療機関の受付での声掛けにあると考えられます」と厚労省の文書では書かれている。本当に医療機関が改悛すれば利用率はアップするのだろうか。

 

 問題は、マイナ保険証の数々のトラブルで現場の医療機関がホトホト困っていることだろう。それでやむなく「紙の保険証も持ってきて」と訴えている。例えば別な人が使っても顔認証でOKになってしまうというのは本当に改善されたのか。

 

 一旦リーダー機器がトラブルを起こすと、復旧まで長い時間がかかるので困ってしまうという医療機関の声は本当に改善されたのか。利用者も、紙の保険証で何の問題も感じていない。

 

 全国保険医団体連合会の事務局は「マイナ保険証で資格無効となるなどトラブルが頻発しているため、医療機関は紙の保険証の提示を求めている」と語る。

 

 国民の利便性よりも国のメンツを優先させているだけ。ウワサされている衆議院解散で与党が大敗しても、紙の保険証を廃止してデジタル保険証をシャニムニ推し進めるのだろうか。

 

 高齢の経験豊かな医師の個人医院が、国のデジタル保険証対応のごり押しで、少なからずの閉院が続いていると聞くが、残念でならない。