新型コロナウイルスの「N抗体保有者」(過去に罹患)は64.5% 第11波が始まる⁉ | 笑う門には福来るのブログ

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【厚労省が3月に調査】

 厚労省の専門家部会で報告された今年3月での調査結果によると、「過去に感染したことを示す抗体を持つ人の割合」は、全国平均で64.5%だったという。献血した1.8万人(16~69歳)の血液を調べたもの。年齢別では、16~19歳で80.5%が最も高く、60~69歳の51.6%が最低だった。

 

 ワクチン接種で得た抗体は「S抗体」、感染により得られるのは「N抗体」と言われるようで今回の発表は後者。

 

 2022年11月から今年3月まで調査が5回行われた模様で、全国平均で、2022年11月で28.6%、2023年2月で42.3%、2023年7月では44.7%、そして今年3月では64.5%となった。献血者が対象で実際は少し少ないとも思えるが、一応日本人の2/3は新型コロナウイルスに罹患したと思われる。

 

 別の調査で「診療所で採血された検体を分析」した調査では、全国平均で60.7%、5~9歳で90.6%、10~49歳は7割超、70歳以上は3割台だったという。高齢者は、感染対策を十分に行っているので感染率は低く、これからも感染→重症化の恐れは続く。

 

 感染時に獲得されたN抗体は、発症後3~6ヶ月は維持されるとみられるが、その後はやはり時間を追って低減していくので、一度感染したらもう再感染はないとうことは全くいえない。事実再感染例は数多く存在する。

 

【コロナ関連死亡者数】

 厚労省の発表によると「コロナ関連死亡者数」は、最多の死者を出した第8波(2022年11月~2023年1月)で約2.6万人、2番目の第7波(2022年7~9月)で約1.6万人。

 

 そして第10波(2023年12月~2024年2月)では約1.3万人で、決してコロナは終わったと世間で思われているほど少なくはない。

 

【再び上昇が始まり第11波か】

 1年前の5類移行以降、新規感染者数が発表されなくなり、「定点あたりの新型コロナウイルス感染者数」のみの発表となり、流行状況は分かり辛くなったが、今年4/29~5/5が2.27人だったものが、5/6~5/12で2.76、5/13~5/19で3.28と2週連続増加を見せている。沖縄では13.43人と大変心配な数字が報告されている。

 

 1年前の第9波でも今頃から増え始め、7月中旬には10人を越え、8/28~9/3に20.50人とピークを迎えた。

 

 一方政府は、今年3月で5類移行後も続けてきたコロナ治療薬や入院などの公費負担を終了させた。今後はコロナ治療薬でも入院でも自己負担診療となった。

 

 健康保険の3割負担で5日間治療薬を処方された例では、ゾコーバで約1.5万円、ラゲブリオで約2.8万円、バキロビッドバックで約3万円。入院となると、高額療養費制度でも10万円は超えるとか。

 

 医師によると、新型コロナで陽性とされても治療薬の費用の話をすると殆どはいらないと断られ、解熱剤と咳止めの処方に終わってしまうという。熱が出ても市販薬で済ませ、重症化してからやっと診療に来て入院するので困ったことになってきたという。

 

 ワクチンも有料化されたので受ける人も激減し、行動制限も、店でのアルコール液も消えつつあり、マスク姿も減り、この夏・来年1月の流行時に、7割はN抗体を保有していない高齢者の感染、重症化、死亡が大変心配される事態となってきた。