個人情報保護委員会が立ち入り検査へーマイナ・カード問題で | 笑う門には福来るのブログ

笑う門には福来るのブログ

 ブログにようこそいらっしゃいました。
 高校野球をこよなく愛し、「平和」にも敏感でありたいと考えています。

「このままで何も困らん保険証」(埼玉県 阿部 功)

「何兆円かけたカードの情けなさ」(神奈川県 奈良 握)

 今朝の朝日新聞「朝日川柳」に掲載された句である。

 

【個人情報保護委員会が存在感】

 今朝の朝日新聞の1面トップ記事で「デジ庁に立ち入り検査へーマイナ問題 管理に不備」「情報保護委 行政指導も視野」と報じられた。

 

 重要な個人情報であるマイナンバーの利用に際し、「リスク管理と対策ができていなかったとデジタル庁の責任を重く見ている」として、「行政指導も視野に検討を進めている」と記されている。

 

 「個人情報保護委員会」は、個人情報保護法に基づき、2016年1月1日に設置された。高い独立性を持つ機関として、事業者や行政機関等による個人情報の適正な取り扱いを確保することを使命としている機関。

 

 内閣府の外局で独立性の高い第三者機関。委員長1名と委員8名で構成。両議院の承認を経て内閣総理大臣が任命する。現委員長は丹野美絵子氏で、全国消費生活相談員協会理事長、国民生活センター理事。

 

 マイナ・カード問題では、他人の住民票がコンビニのプリンターから出てきたり、他人の病歴・薬歴・銀行名口座番号等が見られたりと、個人情報の観点からは甚だしい問題が多数出ている。個人情報の番人として、今回の問題に厳しく対応してもらいたい。

 

【不思議な資格確認書のプッシュ型】

 健康保険証のマイナ・カードへの紐づけと保険証の廃止に関係して大混乱している最中、公明党から混乱解決の切り札だとして提案されたのがプッシュ型資格確認書。

 

 これまでは、健康保険証が来年秋に廃止され、その後健康保険証をマイナ・カードに紐づけない国民には、毎年々々「資格確認書」を申請させ発行するとしていた。これを保険者から申請が無くても直接送付するしくみ。

 

 勿論、いままでの健康保険証のように申請無くして毎年送付されてくれば、安心ではある。しかし、それでは「なぜ健康保険証を廃止するのか」が分からない。現行のまま健康保険証を毎年送付されれば済むことなのに。政府の意地だけのことなのか。

 

 そもそも、厚労省の反対を振り切って、健康保険証のマイナ・カードへの紐づけと保険証の廃止を決めたことが問題の発端だ。健康保険証の廃止を決めれば、国民は渋々マイナ・カードへ全員切り替えざるを得ないだろう、と子どものように単純に思ったからに違いない。

 

「このままで何も困らん保険証」。その通り。