復讐するは我にあり<復讐屋 成海慶介の事件簿 / 原田ひ香> | 本と映画と、たまに猫。〜そろそろ、おねむ〜       

<男に騙され、会社も辞める羽目になってしまった元OLの神戸美菜代は、
凄腕の復讐屋がいるという噂を聞きつけ、その男、成海慶介の事務所を訪ねる。
が、お金がないこと、社会的信用がないことを理由にけんもほろろに追い返されてしまう。
諦めきれない美菜代は弟子入りを志願、押しかけ秘書として成海の事務所で働きだすが――。>(amazon)

タイトルを見ると、なんだか怖そうな「復讐屋」。でも表紙はえらいのんびりしてる。このギャップにひかれて、移動図書館でChoice。

 

☆良かった点☆

・「サルに負けた女」「オーケストラの女」「なんて素敵な遺産争い」「盗まれた原稿」「神戸美菜代の復讐」の5つの事件簿からなります。もうそれぞれの題名で、ストーリーがわかっちゃう内容。成海は全然腰を上げず、話を聞くだけ。なのに解決しちゃうというところが愉快。

 

・そんな成海も終盤の美菜代本人の事件になると、やっと腰を上げ始めて動き始めるあたりは「おお、やっとか」。美菜代のために自分の考えをまげて協力しそうになります。

 

★いまいちな点★

・「復讐」っていうにはちょっと大げさかな。

 

約300ページでしたが、軽く2時間で読了。なんとなく赤川次郎さんの「大貫警部(四文字熟語)シリーズ」(東西南北殺人事件等)を思い出しました。大貫警部ほど成海は図々しくないかな。

 

「復讐するは我にあり」。これは成海のポリシーなんです。佐木隆三さんの小説「復讐するは我にあり」&映画(緒方拳さん)で有名ですが、もとは聖書の言葉。

 

「復讐するのは自分だ。神である自分が復讐するんだから

お前たち人間は復讐しなくていい」。

 

信仰心は全くないけど、腹が立ったときにちょっと思い出せるよう、心にメモ。

 

今日も一日お疲れ様でした。

明日もいい日になると、いいね。