石造を求めて№98 今帰仁城跡(沖縄県今帰仁村今泊)

 

 今帰仁グスクは12世紀後半頃に築城が始まり、現状の規模になったのは14世紀中頃と推定されている。城跡面積は19.7ヘクタール余りで県内最大級のグスクである。

 城跡は標高約100mの古生期石灰岩の丘陵地に築かれ、大隅(ウーシミ)、大庭(ウーミャ)、御内原(ウーチバル)、本丸など9つ郭から成る。城壁の石垣は古生石灰岩の野面積みで築かれて、上部には胸壁があり歩行できるようになっている。

 沖縄のグスクの城壁は見事な曲線(波状)を描きとても美しい。石垣の倒壊に対して有利、また敵を攻撃するの有利であるともいわれているが、一方で防護の点からは死角が多くなるとも指摘される。いずれにしても沖縄のグスクの石垣の曲線は防護のためだけではなく、造形美にもこだわる当時の石造技術者のセンスが光る。

 

 

 

 

 大隅の城壁

 

 

 平郎門

門から見える石段(階段)は歴史的遺構ではない。築かれたのは1959年でまだ新しい。3,5,7(奇数)の石段は、蹴上が低く、踏面が大きく取られ、移動が楽である。ユニバーサルデザインの思想で造られている。

 かつての主郭への階段は右手の旧道でカーブのある石段で登るのを難しくしている。

 

 きょうから今帰仁城跡は桜まつりが開催されている。