その一言が命取りになる | 言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

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いい言葉を聞いて、心を豊かにし
いい言葉を話して、明るい未来を作りましょう

行動制限のない夏

 

テレビでも

「〇〇道路は〇Kmの渋滞です」と

久しぶりに車が立ち往生している高速道路を見ました。

 

 

「あぁ、大変だな」

「ドライバーは疲れるだろうな」

 

そう思う一方、

 

「ようやくこの景色が戻ってきたな」と

なぜかホッとする私もいます。

 

渋滞の渦中にいるのは御免ですが

家で観ている分には平和なひと時を感じます。

 

 

今日は添乗の思い出話

 

 

お盆やGWなど、渋滞が予想されるときは

通常よりも集合時間が早まることがあります。

 

例えば、通常は7:00出発でも

8/8~15までは6:00出発のようにして

行程を終えられるように配慮するのです。

 

そうなると、

お客さまも6:00の出発に合わせて

家を出なければいけませんし

間に合わない人は、近くに前泊したりします。

 

皆さん、必死な思いをして

集合時間に間に合わせてくれるのですが

中にはいるのです。

 

集合時間に間に合わない人が!

 

 

通常のツアーでも遅れる人はいますが

ただでさえ、集合時間を早めているわけで

ここで重大な判断に迫られます。

 

待つべきか?

出発すべきか?

 

不思議なもので、

列車や飛行機といった公共機関の場合

定刻になったら出発しますので

”待つ”という選択肢はありません。

 

ところが

バスツアーの場合、添乗員の裁量で

待つことも、

出発させることもできるのです。

 

だからこそ責任重大です。

 

もう少し待てば来るんじゃないか・・・

 

そんな希望もある一方

 

渋滞に巻き込まれてしまい

行程をカットせざるを得なくなったら

「あの時、待ったからだ」と怒られるだろうし・・・

 

 

もしも、

「待つ」という判断をしたのであれば

お客様に説明をしなければいけません。

 

旅行会社によっては、

マニュアルに「15分待つ」とあり

 

「来ていないお客様がいますので

 15分待ちます」と言ってしまう添乗員もいました。

 

これ、お客様からしたら納得できないですよね。

 

当然、

「なんで15分待つんだ!」

「渋滞に巻き込まれたら、

 だれが責任を取るんだ!」

と、ブーイングの嵐に包まれます。

 

 

この場合、

「15分待ちます」と言ってしまうことが命取りです

 

だから

「来ていないお客様がいますので

 事務手続きをしてまいります。

 なるべく早く済ませますので、

 今しばらくお待ちください。」

 

と言って、時間には触れないことが大事です。

 

 

ちなみに

私は、待たない派でした。

 

 

集合時間を早めている時期に待つのは

地獄への階段が待っています。

 

観光地到着前の案内でも

 

 

「このバスは最新設備を備えております。

 私が〇時と出発時間を言うと

 自動的にセットされてしまい

 時間になると自動発車するシステムです」

 

「えぇ~~」

 

「というのは冗談で、

 あったらいいな、という私の理想です。

 今は皆さまのご協力をお願いいたします。

 お待たせしました。

 〇時〇分の出発です。

 行ってらっしゃい」

 

こんな風に笑いを入れながら

注意喚起をしていました。

 

この夏休みは

バスツアーもたくさん出発しているようです。

 

良い思い出を作ってほしいですね。