●○ 駄文2.0 ○● -11ページ目

●○ 駄文2.0 ○●

大阪 → ホノルル → ロンドン → ボストン。日々の由無しごとや思いついた事だとかを。

4月の終わりに、コブレンツというドイツの街に2泊してきた。
ケルンからICで南へ1時間弱、ライン川沿いに下った場所にある人口10万人くらいの街。

パリでワークショップに参加した後、ケルンへ向かう電車に乗ってる間にガイドブックを見ていると、
コブレンツにライン川とモーゼル川が交わるDeutsches Eck(German Corner)
という場所があることが分かり、これが見たくなってしまったのだ。

そんなコブレンツの1日目は、夜10時ごろにホテルに着き、
へたくそなドイツ語でチェックイン。
え?なに?ドッペルじゃなくて、アインツェルツィマー?

というわけで、電話ではダブルしかないと言われてたんだけど、
よくよく話してみると安いシングルルームが空いていた、らしい。

荷物を部屋に放り投げて、隣のレストランで遅い晩ごはん。
ドイツは今アスパラガスが旬。アスパラガススープと焼きソーセージを食べて、
ローカルビール2杯に白ワイン1杯で18ユーロ。ロンドンに比べてお得。

ごはん食べてるといきなり、地元のタクシー運転手だというおっさんに話しかけられる。
坊主でゴツイおっさんのカタコト英語と、ぼくのそれより下手なドイツ語で、
とても不可思議な会話をしていると、ご近所らしき老夫婦も混じってくる。
美味しいローカルワインが飲める場所を教えてもらって幸先良し。

すっかり気分がよくなって、深夜散歩に出かける。
旧市街を抜けて、モーゼル川にたどり着くと、暗い(当然)。
そして、誰かが後ろから付いてくる。長髪の男だ。すごく怖い。

Deutsches Eckに着いたとこで先に行かせて、自分は違う道を進んでみたら、
なぜか結局2本の道が、結局鉢合わせ。「てか、ここ何にもないよね」とか言って爆笑。
ミュンヘンから来たベッポーって男で、大叔母の誕生日記念でここへ来たとか。
その後、旧市街まで一緒に歩いて、ビールをおごってもらった。

深夜1時過ぎ、部屋に戻ったらクタクタでそのまま就寝。
てか、言葉が通じるのは良い。パリだとこうはいかないもの。
彼が立ち上げた団体Society for Organizational Learning (SoL) について。

センゲは90年にLearning Organization (学習する組織) についての書籍である
Fifth Discipline (邦題「最強組織の法則」) を書き、
この中で、学習する組織をつくるするための5つのDiscipline (規範/ルール) を説いた。
チームや組織が生き残るためには、個人と組織が協力して学習してかないといけない、と。

この本はとても良く売れて、たくさんの企業に影響を与えた。
英国でいちばん影響力のある経済紙Financial Timesでは、
全時代を通じた最も偉大なビジネス書ベスト5にも選ばれた。

その後、この団体はMITから独立して非営利法人としての活動を始める。
本拠地は米国マサチューセッツ州、ボストンから川を渡った対岸ケンブリッジ。
ハーバードやMITがある場所 (一般にはこの辺も含めてボストンってされる)。

センゲによると、最近のSoLのテーマは、
チームや組織 (企業) の学習による変革・開発から、
そこで用いたツールやアイデアを、業界やコミュニティ、ソサエティのレベルで
活かしていくことで、よりよい社会を目指そうとなっている。

基本的なアイデアは変わっていない。
・ 大きなつながりを見ること
(Business As Usualじゃなくてより大きなレベルでの社会とのつながりを認識しよう、とか)
・ 違う立場での協働を実現すること
(組織内での立場、競合関係、企業とNGO、大きな組織と小さな組織、とか)
・ 受動的じゃなく能動的なスタンスで行動すること
(これは2つ前のエントリー参照)

それができれば苦労しない、楽天的だとか、現実を見たら不合理だとか言う人もいるが、
歴史を振り返るに、大きな転換期にはいつも不合理な人が鍵になっている。

いま、みんなが直面している気候変動、ゴミや汚染問題、貧富の差などなどの
大規模な問題を見ると、実現が難しいことにアクションを起こす人が必要な時期なんだだと。
パリのワークショップ「Leading and learning for sustainability」で、
ピーターセンゲが言ってたことの断片を記しておく。

「持続可能な未来へ」って本が最近日本でも出版されたこの人だが、
開口一番、サステイナビリティーという単語は好きじゃない、と。

いくつか理由はあったと思うのだけど、その中で頭に残ってるのは、
「元の生活を持続させたい」というのが受動的な姿勢だということ。
ほんとの意味でのサステイナビリティーを考えるに、
大事なのは、人やモノのWell-being (健全な状態) をみんなで創ってくことだ。

いま、世界的にいろいろ大きな問題があって、
水が足りない、土壌が足りない、気候がおかしい、とか
みんなアタマをひねったり、諦めたりしてるわけなんだけど、
大事なのは、これらを「問題」として捉えてる限りは克服できないということ。

問題を発見して解決する、というのは受動的な行動であるとピーターは言う。
本当に人の力が発揮されるのは、能動的な行動においてであり、
それは問題解決ではなく、創造活動だと。

つまり、水が足りないからどうしたら良いだろうと思考を開始するのではなく、
快適に生活できるためには、どんなふうになってたらよいだろうと、
過程より結果にフォーカスすることで、問題解決から創造活動へシフトできる、と。

そんな断片1.