ショハキモフのプロコフィエフ交響曲第5番 | 復刻版

復刻版

栄光より挫折、成功より失敗、勝利より敗北…。

昨日、東京交響楽団の定期演奏会を、
サントリーホールで聴いた。
指揮はアジス・ショハキモフ、
メインはプロコフィエフの5番交響曲だ。



プロコフィエフの5番交響曲は、
昔、福岡のベスト電器で、
輸入LP盤のセールをやっていた時、
マルティノンがパリ音楽院を振った、
英Deccaの廉価盤を購入して、
聴いたのが始まりである。



英Deccaのエンジニアによって、

50年代後半に録音されたが、
当初はRCAヴィクターのLIVING STEREO
オーディオファイル盤で発売された。

.

ライナーのR.シュトラウスや、
有名な「Witches' Brew」と同様に、

70年代になって、
英Deccaより再発売されたのである。
その内の一枚だ。

そして、この曲を聴いた時、
私は度肝を抜かれた。
音楽の授業で聴かされたような、
古典的な作品と一線を画す、
曲だったからである。

 

ピアノがオブリガートを奏でたり、
ウッドブロックがリズムを刻んだり、
リズムがジャズ的だったり、
斬新さに魅了されてしまった…。
音楽の授業の交響曲とは、
一体、何なのか?

それ以来、好きな交響曲の一つだが、
著名な曲にも関わらず、
演奏会で聴く機会は少なくて、
多分、十数年ぶりだと思う。

ところで指揮者のショハキモフは、
今後、注目されること必至な、
ウズベキスタン出身の、
新進気鋭の若手指揮者。

よくこんな指揮者を招聘したなと、
感心させられるが、
プロコフィエフ交響曲第5番は、
フランクフルト放送響(hr響)とのライブが、
Youtubeで視聴可能だ。




2018年2月のライブ映像で、
今は髪型はスッキリとカットしているし、
体型もスリムになった感がある。
速い楽章で指揮棒を持つのは同じだ。

概ね、解釈に変わりはないが、
緩徐部の独特の歌わせ方や、
濃いフレージングに個性を感じた。
Youtubeで確認できる通り、
注目される指揮者に違いない…。

余談だが、前半に演奏した、
トマジのトランペット協奏曲。
キラキラ・ドレスで登場したソリスト、
ティーネ・ティング・ヘルセットも
素晴らしい演奏だった。