やっと観て来ました。
令和の時代を見ずに逝ってしまった十代目の坂東三津五郎家元。その七回忌追善狂言『寿曽我対面』。
五郎役の当代・巳之助家元はまた一段と頼もしい役者になられ、それにつけても…と十世の写真を見てウルル、おっといけねぇ。
続く話題の『連獅子』は、喜寿の仁左衛門丈と孫の千之助君。初々しい仔獅子の千之助君は10代かと思っていたら、21歳だそう。身体能力の高さ! 仔獅子の側転からのジャンプはスゴっ!
お決まりの獅子の毛の「髪洗い(左右に振る)」、「菖蒲叩き(毛先を舞台に叩きつける)を交えて「巴(回す)」になると、思わず1回、2回…と数えてしまった。10回、20回、30回、まだ行く40回、45回、ウソでしょ50回、51、52、53、54、55回! 仁左衛門丈もほぼ一緒に毛振りしていたので、50回は行ったはず。77歳の信じられない体力! そのあと仔獅子に向けた親獅子の穏やかな眼差し。親子の獅子を演じる祖父と孫の厳しくも清々しい芸の伝承にウルル、おっといけねぇ。
何度も胸が一杯になった11月の顔見世大歌舞伎でした。