こんにちは。
泉宙志 です。
いずみちゅうしです。(読み方が分からんと言われました)
ふきちゃんに頼まれました「日高川入相桜」に使う面、清姫を製作中。(数年前に)
はてさてどんなお顔にしようかしら。
参考にしたのは能面の小面(こおもて)、若い娘の面です。同じ日本の伝統芸能だし、一番しっくりきます。
小面は女面の原点で、「小」には、若い・美しい・可憐という意味があるそうな。
ネットで色々な画像を見たんだけど、面師によって雰囲気が違いますね。
能面は、室町時代の面から写しとった型紙をもとに作るようですが、折角僕が作るんです。オリジナルなものにしたいです。ていうかそれしか出来ません。
能面の古風な娘さんの顔を、現代的な娘さんにしたいと思います。
実は僕の祖父は趣味で能面を彫っていました。あ、打っていた、かな。祖父の家の一番奥、暖かな日差しの中で面打ちをする祖父の姿が瞼に焼き付いています。
祖父は僕が子供の頃に亡くなってしまいましたが、今でも帰省すると、家の梁や鴨居にならぶ多くの能面を見ることができます。
今回は張り子なので、木彫りとは全く違う工程です。
まずは、油粘土で面の原型を作ります!
ふきちゃん専用の面なので、ふきちゃんの顔を型どりして、デスマスクならぬライフマスクを製作、それを土台に作りたいところですが、今回は祖父が作った小面を土台にさせてもらいました。
(参考にしたいと思って実家から送って貰ったんだけど、作りかけだったので土台にしちゃった、、、)
これは後で知ったんだけど、能面って小さめサイズなんだってね。面から少しはみ出た演者の顔の輪郭がセリフの際に動くと、能面も生き生き動いて見えるんだそうな。
サイズはこの小面がベースだから、仕上がりサイズがちょっと小ぶりになっちゃいました。
やはりふきちゃんにストロー咥えさせる、もしくは鼻にストロー差して、顔に石膏流し込んで、数十分放置プレイして、ライフマスク作るべきだったな。
つづく
お分かり頂けるだろうか?テーブルにところ狭しと並べられたみかんである。清姫の面の製作は12月だった。毎年12月になると父がみかんを一箱贈ってくれる。そのままだと傷んでしまうので、全てテーブルの上に出す。そして食べるのだ。
泉宙志