鈴木美紀子さん第二歌集『金魚を逃がす』 | 広里ふかさのブログ

広里ふかさのブログ

広里ふかさです。短歌の反響をいただくことがたまにあり、いいね!や、コメントをしたくて、アメブロを開設しました。

鈴木美紀子さんの第二歌集『金魚を逃がす』を拝読。


冴えたセンスが素敵だと思う。
 

日経歌壇(日本経済新聞の短歌投稿欄 穂村弘選)で

最初お見かけしたことのある歌も収録されていて、

その時を思い出したのもある。
 

改めて読み直すことができるのが、なんだかうれしい。


柔らかい言葉で本質を突いているところもあり、
そういう技は、私も見習いたく思う。



「fire 」がはじめて覚えた言葉でしょうヘレン・ケラーがわたしだったら/鈴木美紀子


ええ、たぶんしあわせなのはひとつだけ足りないものがいつもあるから


どちらかが車道側を歩くこと。ふたりが並んで行く、ということ


しおり紐はずさないまま貸したのは小説のなかで巡り会うため


この星の半分はいつも夜だからふと黙り込む横顔も夜


以上『金魚を逃がす』/鈴木美紀子(コールサック社 9784864355889)より