武蔵野市の課題──「市政にかかわる市の説明責任について」 | フカキミの……『いっぽいっぽ通信』ONLINE

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こんにちは、深田貴美子です。武蔵野市議会議員2期生、折々の活動報告や日々のできごと、思うこと……皆さん、いっしょに考えていただけませんか?

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2010年06月 第2回市議会定例会一般質問
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「市政にかかわる市の説明責任について」として、大きく3分野について、質問しました。

1)発達障害の早期発見につながる5歳児健診導入と健診後の支援充実を図る考えは。
→医師会、関係機関と十分に検討する。

2)下水道に関し、1合流式下水道のため、通常の雨でも市の汚水が善福寺川に流れ込むことがあるが、杉並区との協議は2越流する地域だけでも雨水を分流する考えは。
→1区との具体的な協議には至っていない2課題と認識しているが、工事費が伴うためすぐに取り組むべき話ではない。

3)金融機関に解約権利があるデリバティブ内包型マルチ・コーラブル定期預金に、基金10億円を運用することの最終責任者は。
→当然ながら市長が責任を持つ。

【課題】

1)発達障害児童への早期発見は、途切れのない就学支援につながります。いじめ・不登校の原因が、発達障害に起因するという指摘もあり、就学期の学習支援だけでなく、障害への周囲の理解(特に教員)による集団の中での環境整備が求められます。戸田市では、3歳児健診に加え、5歳前に健診を行い、ほんの1%程度の発見率でもサポート体制を創っていこうという市と教育委員会の努力があります。

2)東町1丁目に建設予定である「下水道合流式改善計画」は、平成16年に下水道法が改正され、平成25年度までに、すべての自治体が河川への汚濁負荷を軽減することが義務付けられたことによるものです。私たちの下水は、ほんの1.3ミリから4ミリの降雨で、汚水(うんち+生活雑排水)が善福寺川、野川、神田川に溢れ出してしまう構造にあることを、何十年間も放置していました。この事実を、踏まえなければ「一万トンもの貯留槽がなぜ必要なのか」を市民は理解できません。
平成21年の「下水道総合計画」および「合流式改善貯留槽建設」の建設委員会での報告で、この事実を明確にできなかった議会の責任は極めて大きい。
しかも、下水道第二次計画は、当時都市計画決定していた「外かく環状道路」を使っての流送を予定しており、現在もその計画は生きています。

3)忘れてはならないことは、北町の水害対策です。ここには、都市型豪雨の際には、毎分5トンの雨が流れ込んできてしまいます。昭和40年代に策定された「第二次計画」では、その降雨を五日市街道の地下管路に分散するために、成蹊通りに「バイパス」を設置することが計画されています。行き止まりの成蹊通りの計画を見直し、扶桑通りなどの他の幹線経路への計画変更が必要なのではないでしょうか。

4)「マルチ・コーラブル預金は、デリバティブではない」という職員の発言から、徹底的に調べることにしました。情報公開請求により入手した市と金融機関との契約書には、「デリバティブ」「リスクがある」と明記され、そのリスクを「承諾する」ことに、市長印をもって了解していました。皆様からお預かりした大切な税金を、「元本保証」という甘言にのり運用していることは、そもそも自治体の見識の問題です。「武蔵野市資金管理方針」第3条では、「優先度の高い順に、安全性、流動性、効率性」を確保することを原則としています。本市における今後の基金の安全な運用の基本的な方針を尋ねました。
また、運用に至る合理性が見いだせない場合は、一般商取引通念上、「企業となんらかの関係がある」と見なされてもしかたがありません。襟を正して猛省を求めます。