FUJIYAMAめだかです
今回は文字ばかりですが
お付き合い下さい
初心者向けの内容なので
ベテランの方は暖かい目で
見守って下さい
…ということで
昨日ご紹介した天天ですが
ただ単純に天女のヒレを伸ばしただけで
コレが改良と言えるかどうかは別として(笑)
今リリースされているメダカの
ヒカリ体形やヒレ長を作りたい人は
結構いると思うので
少しでも参考にしてもらえれば…と思い
とりあえず理屈だけ
ご説明したいと思います
…というか
欲しいメダカにヒレ長をかければ
大抵は出来るのですが
遠回りと近道があります
理屈を知っていると遠回りせずに
近道で作れると思います
下記のページを読んでいないと
意味がチンプンカンプンだと思いますので
一度下の記事を読んでから
続きを読んでみて下さい
①頭が黄色くて
②体が白くて
③銀帯をまいていて
④ヒレに黄色が入り
⑤ヒカリ体形の
⑥ヒレ長
を作りたかったのですが
①~⑤はそのまま天女の特徴で
それに⑥を足しただけです
因みに個人的に上の項目は
全て別の遺伝子なんじゃないかな?
と感じています
で、本当なら
普通鱗ヒカリ体形白の松井ヒレ長
がいれば、移すのは
色(もしくはヒレ長)だけになるので
作るのは一番簡単なんですが
そもそもそのヒレ長がいなかったのと
白幹之の体の白さは魅力だったので
今回は天女の舞白幹之を天女の相手に使い
掛け合わせを行いました
天女の舞白幹之は普通体形なので
ヒレ長と色(頭と体と鰭)以外に
ヒカリ体形も遺伝させる必要があり
ヒカリ体形のヒレ長を親に使う場合よりも
少し遠回りになります
ヒカリ体形もヒレ長も
潜性(劣性)なので、F1では全て
普通体形の普通鰭が産まれます↓
※親が普通体形のホモ、普通鰭のホモの場合
※ヒカリ体形は厳密には不完全優性です
独立の法則が当てはまり、F2では
9:3:3:1
の割合になります
※実際はもう少し複雑ですが
わかりやすく割愛します(笑)
9=普通体形で普通鰭
3=普通体形でヒレ長
3=ヒカリ体形で普通鰭
1=ヒカリ体形でヒレ長←欲しいのはコレ
9+3+3+1=16なので
16匹に1匹の確率で
ヒカリ体形のヒレ長が得られる予定です
コレだけ見ると楽勝な感じですよね?(笑)
但し…今回は色も遺伝させたいのですが
出したい色は黄色です
ここで、種親によって確率が変わります
メダカの色素の黒、黄、白は
色の遺伝子の優劣としては
黒>黄>白となります
虹色素は色素胞とは異なるので省いています。
今回種親に白をチョイスしたのは
出現率を少しでも上げる為です
遠回りしてでも面白い発見や
予想外を楽しみたければ
濃い色を相手に使います
今回の場合、近道は白です
本当は黄色が一番近道ですがそれを作るので(笑)
先ほど色の優劣の話をしましたが
例えば普通の白いメダカ同士からは
黒が出てきません
黒い遺伝子は白に対して顕性(優性)なので
黒を持っていれば必ず表に出てきます
なので、白いメダカが黒い遺伝子を
隠し持っている事は無いと考えます
※アルビノは黒を隠し持っている可能性があります。また経験上、体外光のメダカにも黒が潜んでいる事があるような気がしますが、これは確実ではありません。また幹之系にはメンデルの法則が適用されない事も多々あります。
で、逆に黒いメダカは
黄色や白を隠し持っている可能性があり
コレは子供を取ってみれば
スグにわかります
FUJIYAMAめだかの天おろは
オロチ×透明鱗白ヒレ長で作ったので
F7となった今でも組み合わせによっては
白い子や灰色の子が
チラホラと産まれてきます
(全く産まれない組み合わせもあります)
その場合は親が
完全な黒のホモではなかった…
という事で白が出てくるのですが
白を隠し持っていた事になります
黄色いメダカと白いメダカで
掛け合わせを行った場合で
尚且つ黄色のメダカの遺伝子が
ホモ(bbRR)で固定されている場合は
F1での子供は全て黄色が産まれ
F2では黄色3:白1の割合で
産まれてきます
(白いメダカはbbrrで、たまにbbrrwwという表記を目にしますが学術的にはwwは入りません)
黄色が完全に固定されていない場合は
F1からバラけて産まれてきます
通常、F1では顕性のみが現れるので
全て同じ表現になりそうですが
それは親がホモの場合に限ります
という事で今回の場合は
普通体形ホモ(顕性)×ヒカリ体形ホモ(潜性)
で掛け合わせを行ったので、F2では
普通体形3:ヒカリ体形1
の割合でヒカリ体形が得られます
1/4ですね
で、更に
普通鰭ホモ(顕性)×ヒレ長ホモ(潜性)なので
上で得られたヒカリ体形(1/4)の中から更に
普通鰭3:ヒレ長1の割合で
ヒレ長が得られます
ここまでで1/16の確率です
(今回はココが予定よりも低かったです)
で、更に
黄色(顕性)×白色(潜性)で
黄色3:白色1の割合で
黄色が得られます
(本当はもう少し複雑です)
つまり
1/16で得られたヒカリ体形ヒレ長の中でも
1/4は白なので使えなくなります
ここで親に黒を使っていると
更に確率が下がります
という事でここまでの確率は
3/64(≒1/21)という事になります
で更にヒレに色を求めると
確率は更に下がり
約3/85(≒1/28)の確率で
ヒカリ体形、ヒレ長、黄色、黄鰭
が得られます
で
ヒカリ体形なので背曲がりがあるとNG
という事で背曲がりをハネると
更に確率は半分くらいになり…
3/170(≒1/57)となり
更に
♂と♀が揃わないと
次世代に進めないのですが
なかなか1/2の確率では♂♀揃わず…(笑)
更には本当は体の色、銀帯などで
確率は更に下がるのですが
その辺は無視しても…
ボチボチ頑張って
F2を採る必要があります
ヒレ長、ヒカリ体形、出目、ダルマ
これらは全て普通のメダカに対しては
潜性です
ただし、必ず遺伝するので
出すならF2です
F2で出せずに
そのままダラダラと累代しても
確率はどんどん下がるばかりなので
F2で出せなければ…ほぼ出せない…
と思っています
今回はまだ♀が産まれてくれないのですが
その場合にはかけ戻しを行うと
確率を少し上げる事が出来ます
(まだまだ数百匹控えがいるのでやりませんが)
その辺はまた後日…
因みに今回ご説明したのは
本当に単純作業ですが一応「作る」という
行為になります。実際に新しい表現は
突然変異が殆どで「発見」という表現が
殆どのような気がします
螺鈿光や幹之、ヒレ長系も最初は
「発見」からだったと思います
まだ固定化されていない三尾なんかも
発見して固定出来たら…
更に面白くなります
その為にも日頃メダカを観察してみて
面白い子がいたら固定化を目指すのも
良いと思います
以上
改良メダカの作り方
でした
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