接続詞だとか副詞とか、挙句に接続副詞なんて…。
名前だけで嫌になりますよね。
ただ、これらをきちんと整理して頭に入れておくことはとても大切です。
例えば次の問題ですが、分かる人には本当に数秒で解けてしまいます。
People should get the subject’s permission to post photos online; ( ) they run the risk of getting into trouble.
1. as long as
2. otherwise
3. so that
4. unless
正解はこの記事の最後にありますが、まずは言葉を整理しておきましょう。
接続詞には等位接続詞と従位接続詞の二つがあります。
【図1】の例文0~3にある通り、等位接続詞はその前後で、文法上対等な関係にある語と語(例文1)句と句(例文2)節と節(例文3)を結びつける働きをします。句と節は言葉のまとまりを示す言葉で、SVを含まない言葉のまとまりを句、SVを含むものを節と呼んでいます。
例文1のように、等位接続詞に結ばれる語が主語である場合には、後に続く動詞との数の一致を問われることも多いため注意が必要です(詳しくは前回の記事をご覧下さい)。
例文0のように、三つ以上のものを結びつけることもできますが、この時、名詞が二人称(you)、三人称(she)、一人称(I)の順になっていることもおさえておくと良いでしょう。
【図1】
例文3のように、節と節を結びつける場合には、althoughのような従位接続詞を使うこともできます。等位接続詞のように前後の節を結びつけるだけではなく、主節に先立ち、従属節を導くことも可能です(例文4)。
同じように「しかし」という意味で逆接を表すHoweverは、接続詞ではなく副詞です。そのため、節と節を結びつけることはできません。(正式名称は接続副詞というのですが、接続詞なのか副詞なのか分かりにくいと思いますので、私の講義やブログでは「論理関係を示す副詞」とし、その略語として「論理副詞」と呼んでいます。)
Howeverのような論理副詞は、ピリオドやセミコロンで区切られた前文との関係を示すために使われます。なお、等位接続詞は論理副詞として使うこともできますが、従位接続詞には基本的にこの用法はありません(例文5・6)。
では最初の問題に戻ることにします。
People should get the subject’s permission to post photos online; ( ) they run the risk of getting into trouble.
1. as long as
2. otherwise
3. so that
4. unless
空所の前のセミコロンが目に入ると、正解は2、副詞のotherwiseだと分かります。
1は2つ目のasが接続詞、3はthatが接続詞、4のunlessも接続詞なのでこの空所には入れられません。訳す必要もありませんから、otherwiseだけが副詞であると分かる人には本当に数秒で解けてしまうのです。
等位接続詞と比べ、従位接続詞や論理副詞は数が多く、関係詞や疑問詞のように形が似ているわけでもありませんから、いっぺんに覚えることは難しいと思います。目にする度に意味と品詞をしっかりと確認し、少しずつ頭に入れていくようにしましょう。(一覧表はこちらの記事にあります)
従位接続詞が構成する節の種類や識別については、今後の記事でまとめていきます。
(接続詞第2講に続く)
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