「今日は前回の復習から始めよう。空所に入るのは?」
Many studies suggest that aerobic exercise ( ) stress, depression, and anxiety.
1. reduces
2. reducing
3. that reduce
4. be reduced
「4!」
「残念、でも一番惜しい答え」
「えー、suggestがあるから、原形にするんじゃないの?『提案したときにはまだreduceしていないから』って。原形も4しかないし」
「しっかり復習ができているね。でも、この文のsuggestは本当にそういう意味かな?」
「確かにきちんと読んでみると、『多くの研究が…提案している』って、なんかおかしい…」
皆さんは何を選びましたか?
もし4を選んだのであれば、これまでの復習はできています。ただ4については、意味はもちろん、実は*カタチ(形と型)もおかしいのです。(*記事の最後に説明があります)
「4はbe動詞の後ろに過去分詞(Vp.p.)があるので、受動態だよね?」
「あ、『有酸素運動が減らされる』ってなるからおかしいのか」
「まぁ確かにそうなんだけど、実際には意味より型がね」
「どういうこと?」
「例えば、<reduce> the priceという能動態を受動態にすると、the price <be> reducedとなるよね?」
「うん」
「『される』という意味ではなく、型に注目すると、O(目的語)がS(主語)の位置に移動する。つまり、Oが一つ書けなくなるんだよ」
「…」
「<be> reducedの後ろにはthe priceって書けないし、今回の問題なら、」
「あっ、空所の後ろにstressがあるから、能動態のはずってことか!」
同じ動詞の変化形が並んでいるときには、まずカタチに注目し、その後に意味を確認すると良いでしょう。「有酸素運動を減らしたほうが良い」という文だって存在する可能性はありますしね。
「でも、suggestの後ろに現在形を書いて良いの?」
「研究(many studies)は、何かが事実であることを示すものだからね。現在事実であることなら、現在形でなんの問題も無いよ。」
下のまとめのように、suggestは【弱く言う】という意味で、同じように問われるinsistは【強く言う】という意味だととらえてみてはどうでしょうか。ちなみに語源的にはsuggestが【下から持ち出す】で、insistは【上に立つ】です。
最後に他の選択肢を消しておきましょう。
前回同様、この問題では選択肢がすべて同じ動詞(reduce)の変化形です。このような場合には、まず文の型に注目するのでした。すると接続詞のthatがあります。
「thatがあるということは、この文には動詞がいくつあるはずかな?」
「2つ」
「そうだね。接続詞はSVとSVをつなぐ言葉。今はsuggestしかないから、空所に動詞が入ることがわかる」
「うん」
「でね、実は2のreducingは動詞じゃない。」
「そうなの?」
「うん。Vingの形は、名詞か形容詞か副詞。他の品詞として使うために形を変えているんだ。」
「難しい…」
「今は『Vingは動詞ではない』から不正解とさえわかれば良いよ。また詳しくは『準動詞』という単元でやるから。で、次の3は、」
「thatがいらない!」
「そう。三つ目の動詞が必要になるからね」
(選択肢の消去については『番外編』にも説明があります)
*形:このブログでは動詞や名詞などの「単語のカタチ」を表します
*型:このブログでは「文のカタチ」を表します
単に「カタチ」と書いていれば、「形と型の両方」を表していると考えて下さい
(動詞の形とその意味4に続く)
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