言葉って難しい。
特に医学用語は専門的でわかりにくい。
発作、ケイレン、てんかん発作、てんかん
ケイレン発作などの言葉がもたらす
ニュアンスが難しかったり
それによって間違って伝わったり
伝えたりしてしまう。
飼主さんが「うちの子がケイレンしたんです」
という人もいれば
「うちの子が発作が起きたんです」
っていう人もいる。
ケイレンと発作は似てるようで
違ったりする。
発作は、病気の症状が急激に起こること。
てんかん発作、パニック発作、発作的に
などとして使われる。
犬猫が何か症状が急激に起こった
状態になることでケイレンじゃないことも
発作になる。
ケイレンは、自分の意思とは関係なく
筋肉が収縮する状態で
まぶたや顔の筋肉がピクピク動いたり
全身の筋肉が固くなったりする症状。
足がつったりするのも筋肉のケイレンになる。
犬猫では、顔の筋肉がピクピクしたり
全身の筋肉が硬直して倒れたりする。
「うちの子がケイレンしました」と言われるのは
この症状の時が多い。
てんかん発作は
様々な原因によって
脳内の神経細胞が過剰に反応して
発生する全身性や局所性の筋肉の
硬直が起こる症状。
てんかん発作は脳の問題で起こる
症状なのさ。
てんかんは、てんかん発作をくり返す
脳の病気で24時間以上開けて少なくとも
2回以上起こることをてんかんと言うのさ。
さらにケイレン発作は、熱や感染症
薬物、外傷など脳以外の原因で起こる
筋肉の硬直が突然起こることになるのさ。
う～ややこしい。
わけわからん。
獣医が「てんかん」ですね。
って言ったら脳から起こる病気
だと思って。
「てんかん発作」と言ったら
脳から起こる筋肉の症状
だと思って。
「けいれん発作」と言ったら
脳に限らず筋肉の症状
だと思って。
脳から起こる病気かどうか
まだ診断がついてない時は
「ケイレン発作」と言って
血液検査、MRI検査などをして
脳の状態を確認して
脳からくる症状と確認すると
「てんかん発作」と言うのさ。
てんかん発作が何回か起こる
ようになるとてんかんになる。
なんとなくわかってくれたかな？
みんなにとってはどうでもいい
ことかもしれんけど。
言葉のニュアンスは医療は結構大事で
腎不全と言うのか、腎臓病と言うのか
では意味がぜんぜん違う。
腎不全は、末期の状態で移植するしか
ないような状態を言うけど
腎臓病は、腎臓に障害が起きていて
進行していくと末期になっていく
ような状態を言うのさ。
獣医の世界では昔は何でもかんでも
腎臓が悪くなったら腎不全と言ってた
時代があったけど
今は使い分けるようにしてる。
なかなか、発作、ケイレン、てんかん発作
てんかん、ケイレン発作と同じような
言葉でわかりにくいけど
それぞれの言葉には意味があって
ぼくら獣医は使ってるので
細かいニュアンスだけどごちゃまぜに
ならないように整理してみたので
参考にして。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
シワ神シワ男
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