コロナ禍で人の病院も売り上げが悪くて
医師や看護師にボーナスが出ない
って言うニュースを見た。
動物病院も例外ではなく
売り上げが悪ければボーナスを
従業員に払うことができない。
売り上げを上げるための戦略が
それぞれの病院にはある。
勤務獣医も看護師もそれに従って
働くことがある。
ぼくが勤めていた動物病院の方針として
・診察の時はどんな診察でも必ず抗生剤と
ステロイド注射を打つ
・食欲がなかったら検査、入院を必ずする
・嘔吐、下痢してるときは必ず検査する
・ノミダニ予防をしてなければその場で必ずつける
・療法食を必ず進める
などなど
細かく決まってた。
「過剰診療じゃねーの」って思うことも多々あった。笑。
皮膚病でも、歯周病でも、目の病気でも
なんでもかんでも注射打ってた
院長の方針として、
飲み薬を出すだけより、注射を打つ方が
単価が高いし技術料ももらえるし、
利益率が高いから注射を打て！
1日でも入院して点滴して治療した方が
単価が高いし利益率も高いからなるべく
入院して治療をするように！
療法食を食べることによって病院に買いに
来るので療法食を必ず進めるように！
って厳しく言われた。
オレが「経過見ましょう」って何もしなかったら
院長に呼び出されて。笑。
「なんで何もしないんだ！」
「病院にきたからには何かしろ！」ってよく怒られた。笑。
だんだんそのやり方に嫌気がさして辞めちゃった。笑。
その動物病院は人気もあって、多くの飼主さんが来てて
飼主さんの評判もよくて
獣医も看護師もたくさんいて設備もいろいろあって
売り上げもよかった。
病院の経営方針としてはいいと思うんだけど
必要のない注射、検査、治療は
やりすぎじゃねーって思う。
それは動物のための治療なのか？
動物病院のための治療じゃねーのー。笑。
って思うことが多々あったね。
もちろん今のぼくも獣医であり、
経営者でもあるし、ボランティアじゃない。
利益を出して、従業員に給料払って
設備投資して、動物病院を経営して
いかないといけない。
それでも経営のために
必要のない注射を打ったり
検査をしたり、治療をするのは
動物病院や飼主さんのためにはなるけど
動物のためにはならない。
飼主さんって何かやってもらうと安心するみたいで
その病院もよく診てくれる、よく検査してくれるって
飼主さんには評判だった。
不必要な注射や治療をして
動物の負担をかけて利益を得ていくのは
ぼくには抵抗がある。
なんでもかんでも抗生剤を飲ませてたり
検査したり、療法食だしたりするのは
経営としてはいいと思うけど。笑。
動物のことを考えたらやり過ぎじゃねーのって思う。
動物は自己治癒力を持ってるし
体は治そうと一生懸命戦っているのに
それを邪魔して
あたかも治ったかのように抑え込む治療を
利益を出すためにやるのは
違うんじゃないかなーって思う。
これだけ動物病院がたくさん増えて
潰れる動物病院も出てきてる。
動物病院を経営していくためには
いろんな戦略があっていい。
院長の考え方や病院の方針など
それぞれ違うことで
その病院の特色が生まれる。
動物病院もビジネスなので利益重視の動物病院も
あることを飼主さんは知っておくといい。
ぼくが勤めていた病院もそうだけど
利益重視の病院でも飼主さんに支持され
ここの病院がいいと思えればそれでいい。
いいとか悪いとかじゃない。
どんな病院であっても自分自身が
信頼できる動物病院に
我が子を診てもらうことが大切だと思う。
今日もありがとう
人間より動物好き獣医
シワ神シワ男
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