慢性腎臓病のステージ分類による治療2 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店

こんばんは。

ふじわら動物病院、藤原です。

 

 

今回は、ちょっと長いよ。
ごめんねー。

 

 

前回は、慢性腎臓病のステージⅠ、Ⅱの

治療の話をしたよ。

 

 

慢性腎臓病は、進行していくんだ。

 

 

慢性腎臓病が進行していくと

ステージⅢ、Ⅳとどんどん

悪くなっていきます。

 

 

それに伴って治療も変わっていきます。

 

 

嘔吐や下痢の消化器症状、貧血、

食欲不振、脱水などの症状がみられる

ようになるので、

 

 

それぞれの症状に対して症状治療を

おこなっていくことになるんだ。

それを対症療法というよ。

 

 

例えば、嘔吐があれば吐き気止め、

下痢があれば下痢止めなどの症状を

抑えるような対症療法をおこなう。

 

 

というもの吐き気止めや下痢止めは

腎臓を治して、吐き気を止めているわけ

ではなく、ただ単に症状が出ているので

症状を改善させる治療をおこなうこと

なるんだ。

 


実際は、慢性腎臓病が進行していくことで

毒素が体の中に溜まっていって

嘔吐や下痢になったりするので、

 

 

本来なら、腎臓を治すか、腎移植をするか

して、腎臓をよくしないと根本的な

治療にならないけど、

 

 

悪くなった腎臓はもう治ったりしないので、

悪くなった腎臓と付き合いながら

症状の治療をおこなうので、対象療法に

なるんだ。

 

 

腎不全が悪くなると腎臓から出ている

エリスロポイエチンと言う赤血球を

作るのに必要なホルモンの分泌が

減ることによって、

 

 

赤血球が作られなくなってきて

貧血がおこるの。


その貧血を改善するために

エリスロポイエチンのホルモン製剤を

注射して、ホルモンを補っていって

貧血の治療をするんだ。

 

 

これも補うだけで、治しているわけでは

ないからずっと注射を打っていかなくては

いけないんだよね。

 

 

腎臓から水分の再吸収が悪くなり

おしっこにどんどん水分が出て行くので、

どんどん脱水していく。

 

 

脱水してくると慢性腎臓病はどんどん悪化

していき、自分で自分の首を絞めていく。

 

 

脱水を改善するために点滴をして

水和維持をするようにするんだ。

 

 

血管から時間をかけてゆっくりと静脈内に

点滴をしていく。

人の場合は、この方法が一般的だよね。

 

 

この方法は、動物の場合は、入院をして

点滴の機械を使って、24時間管理のもと

点滴していくんだ。

 

 

その他、点滴剤を皮膚の下に入れる

皮下補液と言う方法もあるよ。

 

 

これであれば、入院しなくても通院で

おこなうことができる。

 

 

場合によっては飼主さんが自宅で

ご自身でペットに針を刺してもらわなくては

いけないけど皮下補液をしていただくことも

できるんだ。

 

 

そうすれば、通院をする手間とペットの

負担を減らすことができるので、

在宅でできるならいいと思う。

 

 

食欲もなくなってきてしまうようで

あれば、食欲増進剤や

腎臓用の流動食でサポートします。

 

口の脇から少しずつ飲ませてあげたり、

麻酔をかけることになりますが、食道チューブ

や胃ろうチューブと言って、食道や胃に

カテーテルを付けてそこから水や流動食

を入れていくという方法もあるけど・・・。


状態が悪くなっていることが多いので

麻酔が難しい時が多くて、なかなか

チューブを入れるのは難しい時が多いね。

 

 

ステージⅢ、Ⅳになると治療も大変だし、

治療することも多くなる。

治らないからずっと治療しなくては

いけない。

 

 

飼主さんの負担が経済的にも

精神的にも肉体的にもどんどん

増えてホント大変だと思う。

 

 

当院の飼主さんはホントよくやって

くれているなーって思うね。

 

 

長文を最後まで読んでくれてありがとう。

 

 

 

 

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