日本臨床獣医学フォーラム年次大会に参加しました2 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店

循環器病学では、猫の心雑音の講義でした。


猫の心雑音は、

1.心臓病以外でも心雑音が出る

2.ストレスでも心雑音が出る

3.他の動物にない心雑音が出る

4.肥大型心筋症で心雑音が出るとは限らない

5.肥大型心筋症での心雑音の発生機序は複数ある

という内容でした。


1.心臓病以外でも心雑音が出る

猫ちゃんの心雑音は、貧血した時、発熱がある時

脈が速くなった時にでも心雑音が出ます。


また、1歳までに大きくなる過程でも

心雑音が出ることがあります。

これは、成長過程で出てくる心雑音なので

問題ありません。


2.ストレスでも心雑音が出る

猫ちゃんは、ストレスがかかると脈拍が

上がります。

そうすると血液の流速に変化が出てきて

雑音が出ることがあります。

これは、正常になります。


ここまでは、心雑音がでるからといって

異常ではなく、正常でも心雑音がでると

いうことになります。


他の動物で心雑音がでて、正常という

事は、通常ではありません。

それが猫ちゃんでは心臓が悪くなくても

心雑音が出るということは、獣医師に

とって難しい診断になります。


心雑音がある場合は、精密検査をする必要が

あります。

しかし、精密検査をしても正常である

ことがあります。


心雑音があるからといって異常ではない

こともあることを頭に入れながら

診察をしていく必要があると思いました。