猫ちゃんの子宮蓄膿症 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店

子宮に膿が溜まってしまう子宮蓄膿症

という病気があります。


 

昨日も夜に緊急手術をおこないました。

 


 

子宮の内膜に袋状の増殖が見られたり

子宮の壁が厚くなったりします。

 


 

発情が終わった後からはじまり

どの年齢の猫ちゃんにも発病します。

 


 

猫ちゃんの女の子が発情が来ると

黄体というところから出てくる

プロジェステロンという女性

ホルモンの作用で、子宮の粘膜が

厚くなって受精卵を着床しやすく

したり、子宮頸管ということころが

拡張して精子が入りやすくなります。

 


 

膣や外陰部にいる細菌が広がった

子宮頸管を通って子宮に達し

細菌感染が起こります。

 


 

発情が終わると子宮頸管が閉まって

子宮の中に閉じ込められ細菌が

繁殖して子宮蓄膿症になります。

 


 

症状は、食欲がなくなったり、元気が

なくなったり、熱が出たり、おなかが

膨れたり、陰部の周りによごれがみられ

たりします。

 


 

症状がひどくなった場合は、嘔吐や

脱水、貧血、体温の低下などが見られ

緊急処置が必要になります。

 


 

ひどくなると亡くなってしまうことも

あります。

 


 

治療としては、卵巣と子宮を手術して

摘出することになります。

 


 

脱水や低体温、電解質の異常は外科手術

の前に補正しておいて手術します。

 


 

予防方法は避妊手術になります。

 


 

発情後に発症することが多いので

おなかのふくらみを妊娠と間違えて

しまうこともありますので、注意が

必要です。

 


 

なるべく早期に発見し手術することが

大事になります。

 


 

猫ちゃん用の発情を抑えるインプラントを

入れている猫ちゃんは、発情が来なくても

インプラントを入れた後、1年以内に

摘出して交換しないと子宮蓄膿症に

なりやすいので注意してください。

 


 

当院では子宮蓄膿症になりやすい為、

インプラントを使っていないのですが、

使っている方が何年も入れっぱなしに

しているというお話をお伺いすることが

ありますので、入れ替えてくださいね。

 


 

子供を出産させないのであれば、

避妊しておくにこしたことはありませんね。

 


動物にやさしい自然療法が好きなベジタリアン院長のふじわら動物病院ブログ


 

避妊手術をされていない方は、ご検討ください。