猫ちゃんの痒みによる皮膚病のパターン | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店


動物にやさしい自然療法が好きなベジタリアン院長のふじわら動物病院ブログ


猫ちゃんの皮膚病を4つの

パターンにわけて考えてみます。



1.粟粒性皮膚炎

2.外傷性脱毛

3.頭頸部の掻痒痕

4.好酸球性肉芽腫群

の4つにわけてみます。



1.粟粒性皮膚炎

皮膚の表面にかさぶたを被った

ぶつぶつがいっぱいできて

粟粒状になった皮膚炎のことです。



外部寄生虫症、皮膚糸状菌症

皮膚炎群が主な病気の原因です。



2.外傷性脱毛症

過剰に掻き壊したり、なめ壊したり

することにより、頭頸部以外に

できた皮膚炎です。



毛が薄くなった部分を顕微鏡で

みると先がちぎれた毛が見られます。



外部寄生虫症、皮膚炎群、痛み

違和感、ストレスなどが主な

原因です。



3.頭頸部の掻痒痕

頭頸部を掻き壊してできる脱毛

や掻痒痕になります。


頭頸部は、激しく掻くことで

重度な皮膚がはがれたり、広い

潰瘍が見られたりします。


頭にできる物は別に分類

されています。



外部寄生虫症、感染症、皮膚炎群

細菌性毛包炎、ストレスなどが

主な原因です。



4.好酸球性肉芽腫群

好酸球が浸潤して、潰瘍や肉芽腫を

つくる皮膚症状です。


①無痛性潰瘍

②好酸球性プラーク

③好酸球性肉芽腫

の3つに分類されます。



①無痛性潰瘍では、上の唇の所に

潰瘍が見られます。


最初のころは、下の犬歯とあたるところ

に赤みができてきます。



それが大きくなって潰瘍化してきます。



病変部分に痒みや痛みはありません。



②好酸球性プラーク

おなかや鼠径部、内また、首など

に円形の皮膚の湿疹が見られます。


なめる動作に起きることがあります。



最初は、脱毛を伴う小さな皮膚炎が

みられますが、だんだん皮膚炎が

拡大して表面に潰瘍ができます。



③好酸球性肉芽腫

下の唇~顎にかけて腫れたり、

口腔内に潰瘍ができたり、肉芽腫

ができたりします。



口の中に病変が見られる猫ちゃん

では、飲み込むことが難しく

なります。



外部寄生虫や皮膚炎群などが

主な原因になります。



皮膚の症状によって

皮膚病の病気を分類することで

原因を考えることができます。