富士山レンジャー物語その16 悲惨な食糧事情 | 登山経験ゼロ、運動経験ゼロ、都内在住の30代独身・事務系OLのあなたが富士山に登頂するには?

登山経験ゼロ、運動経験ゼロ、都内在住の30代独身・事務系OLのあなたが富士山に登頂するには?

特に刺激のない毎日を送り、休みの日も家でゴロゴロ。
気づけばもう、一週間が過ぎていた・・・。

そんな日常から一歩抜け出し、日本人なら一度は登りたい富士山にチャレンジ!
ほんの少しの勇気と、ある程度のコツさえ知っていれば富士山は登れます!

前回 は、富士登山競争のお話をしました。



今回は、


安全指導センター(六合目、標高2300m)内での生活の様子


をお話しします。




最初の方でも言った通り、センター内では、


富士山レンジャー2名を含む常時10名の男衆が、


なんとも不思議な共同生活をしていました。



眠るスペースが狭い



とか、



生活の時間帯がまるで違う



とか、



臭い



とか、



様々な問題はありましたが、


私が一番困ったのは、食事だったのです。




以前、センター内の夕食は、



カレー、焼肉、その他



のローテーションだというお話をしました。



一見、



「いい食事じゃないか!」



と思われそうですが、とんでもありません。



量がとても少なかったのです。



まず、


備え付けの炊飯器は、普通の家庭用サイズ。



つまり、


このサイズで20代の男6人を含む、


10名分のライスをまかなわなければならない



のです。



カレーを食べる時、普通の家庭用の炊飯器で、


男10人分の米が用意できると思いますか?



特に、


我々富士山レンジャー二人は、


一日山を歩き倒して帰ってきていますし、


昼飯だってロクに食べていないので、


かなり飢えています。




そして、


当時の私はけっこうな大食い。


カレーの壱番屋に入ったら、


特に腹が減っていなくても、



ライス700g



を注文していました。



これは、米2合~3合くらいに相当すると思います。



しかも、


センター内では、年齢的に一番の下っ端だったので、


かなり遠慮をして米をよそわなければならなかったのです。



最も良い時でも、


店に出てくるような普通盛りで1杯。



もちろん、2、3杯は食べないと全然足りないわけなのですが、


普通に1杯食べられればまだ良い方です。



ある時なんて、最後に米をついだら、



茶碗にして半分くらいの米しか残っていなかった



こともありました。



カレー用の皿の一部分にちょびっとご飯が乗っかっている



という有様です。



これはもう、悲惨というしかありません。



それでも、カレールーは多めに残っていることがほとんどだったので、


ルーの方である程度腹を満たすことはできました。



しかし、


これよりも悲惨だったのは、焼肉の時だったのです。



続きは次回です。




※これは13年前の話であり、現在の安全指導センターや富士山レンジャーとは運営主体も業務も異なり、何の関係もありません。




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