Nature Medicine ネイチャー メディシン | しょうかんのうだうだ

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仏絵師藤野正観(66)の備忘録・・・っといっても、ほとんどどこにも出かけないので、ふだん、ぐだぐだ思ったり考えていることを書き連ねることになるのは必至。

今朝、メールをチェックすると、ワシントンD.C.近郊に住む娘婿からメールが入っていた。

京大時代の先輩を筆頭著者に、自分と仲間達との共著ではあるが、彼等の研究論文が、医学論文雑誌 Nature Medicine に掲載されたのだそうだ。

どんな職種でも、自分の努力が認められ、好評価されることは何よりもうれしいこと。

アメリカ国立衛生研究所(NIH)での研究生活も早5年が過ぎようとしている。そんな中、個人での研究成果が出せたことに対する喜びなのだろう。
めったに来ないメールなので、そのことを感じさせてくれた。

今、その娘婿の喜びを素直に共有している自分がいる。

その論文(英文)を添付してきたのだが、その内容、くやしいかな皆目わからない・・・・。

英文を翻訳ページにかけても、専門用語が多くて分からない。

まぁ、私にはエイズウィルスのことなど理解できようはずがないので、この内容については、日本語の要約だけでも頼むとメールでお願いしておいた。

やはり、科学誌最高峰のネイチャー誌には格として及ばないとはいえ、研究者にとっては、後世に残る偉業の記録となることは確かである。
前の immunity誌 への論文掲載も含めると、ウイルス学者の論文が2種の科学誌に掲載されることは、まずないということなのだ。
次は、ぜひ筆頭著者として掲載して貰えるよう努力したいとのことだった。
それがいつになるのか分からないが、研究者としては、そのことばかりが重要なことではないが、やはり形を後世に残したいのが本音なのだろう。

これを書いていると、彼からさっそく、その論文の要約が届いた。

彼等の論文を簡単に要約すると、ウイルスの隠れ家がリンパ節の一部にあるという事を突き止めたそうで、この部分に特に強力な免疫を誘導するワクチンを作る事が出来たら、エイズ予防が出来るのではないか?という提言をしているということなのだ。
実際にそういったワクチンが作れるのか?ということは別として、ワクチン開発にとって「有用な情報となる」と認められ、Nature Medicine に掲載された。

ということのようだ。

こうして、多くの研究者が突き止めたウィルスの弱点。それにつけこみながらワクチンなり薬が開発されていくのだなぁ・・・。と、つくづくそのとてつもない質と量の研究と技術、知識、それとそれを研究する人の資質やその人の幸運、偶然性が結集し、一致しないと、ワクチンや新薬が生まれないのだなぁ・・・と、科学、医学の奥深さを知ることとなった。

※Nature Medicine は、研究者および医師のために生物医学分野においてきわめて重要な最先端研究に特化した生物医学ジャーナル誌で、明快な情報提供に重点を置く。