カテーテル経皮的冠動脈形成術を受けました | しょうかんのうだうだ

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仏絵師藤野正観(66)の備忘録・・・っといっても、ほとんどどこにも出かけないので、ふだん、ぐだぐだ思ったり考えていることを書き連ねることになるのは必至。

桂病院のカテーテル治療室
桂病院の心臓血管センターに三室ある カテーテル治療室 の一室(桂病院HPより)

 


 昨日は昼前には点滴を開始し、同時に排尿用の管を挿入しました。女性の看護師ではなく、優しそうで毛深いよくおしゃべりする若い男性看護師でした。看護師とはいえ、同性に下腹部をいじられるのは、どうも抵抗があります。
これって私だけの感覚でしょうか・・・。

その準備が終わるころ、本日の施術担当の舩津Drが部屋まで本人確認と施術の説明に来てくれました。はじめてのご対面です。

2011年の6月にシミズ病院で脳神経外科の造影剤カテーテル検査の時、私が「脳血管が詰まっているなら心臓もチェックしておいたほうが良いのでは?」と足の股からのカテーテル挿入でしたので脳神経外科の清水史記Drにに提案するとあっさり、「そうですね(^o^)」と、いとも簡単に循環器の窪田Drを呼んで、ついでに心臓血管のチェックをしてもらった経緯があります。

その結果、、脳神経外科よりも心臓の冠動脈が詰まる寸前ということで、これも応急的にステントを挿入してもらっています。
その後、脳神経外科は薬だけで様子見していたのですが、バイパスができて一安心ということだそうです。

循環器は、その間、定期的にCTスキャンでステントのチェックを受けていたのですが、この時、肺に癌が見つかりましたが、この桂病院の呼吸器センターを紹介され、早期発見でカテーテルによる摘出手術を受け、2年半後の今では何の薬も飲んでいません。

呼吸器科を桂病院に移してからは、循環器科もこの桂病院に移行しそれまでのカルテやCTやMRIの画像データも持ち込んでいます。

ということで昨日の施術前の舩津Drの説明では「本日は、2011年のシミズ病院から持ち込まれた画像にあった狭窄部分は進行(悪化)していないので、その部分の治療は、これ以降にして、今回の症状の原因となっている新たに狭窄している部分の治療をします。」ということでした。

午後1時半より午後5時10分まで、なんと3時間20分にわたる舩津Drによるカテーテル経皮的冠動脈形成術を受けました。
麻酔を受けていない私は意識もはっきりしており、Drたちのやり取りはすべて聞こえます。
レントゲンを撮るときのように息を止めてくださいといった要求が何度もありました。

最初にガイドワイヤーを挿入してしまうと、スムーズに施術できるのですが、人により血管の形や構成、太さが違うので人によっては一進後退を繰り返し、ガイドワイヤーを設置するだけでも時間がかかることもあるようです。

治療は細くなった部分を風船で広げ、必要なら風船で広げた部分にステントを挿入する。といった治療のようです。
横たわる私の体を舐めるようにレントゲンカメラが行きかい、上向きの顔にぶつかりそうなところまできて、心臓部分をレントゲン撮影しています。
傍らにあるモニターにも私の体に入っていくワイヤーが見えますが、それがどの部分なのかは、悲しいかな特定できる知識がありません。

 ワイヤーの太さや、風船の大きさでしょうか、舩津Drはスタッフに数字を告げ、次々と適材を選び指示を出しています。
3時間20分、施術そのものは痛くもかゆくもなく何時間でも耐えられるのではと思うのですが、いかんせん、左側の腰部分全体がどんどん痛くなってきます。
3時間も上向きにじっとしていると痛くなって当然なのですが、これは、ほんとうに大変でした。
でも、我慢し続けているとマヒ状態となって、時々ウトウトしたかもしれません。

舩津Drの「はい、あとは、ステントを挿入し、昔のステントにも風船で薬を塗っておきます。あともう少しで終わります!」の声で生き返りました。

施術完了後、集中治療室へ移動します。
両足の付け根から挿入したので、その入り口に設置されたプラスチック?製のチューブは挿入したままで1時間安静にします。

その間、舩津Drよりさきほどまでの治療の説明がありました。
看護師より、「やってみないと分からないと思うが、通常は2時間ぐらいで終わる」と、聞いていた妻は、施術中は私の病室で待っていたようですが、なかなか出てこないので、そうとう心配したようです。

集中治療室に居る1時間の間に船津Drから、施術の説明と今後の治療方針を聞きましたが、今回の胸痛を起こした原因は取り除けたので、次回は、急がなくてもよい古いほうの狭窄部分を治療することになるので、このまま数日後に施術するか一旦退院して出直すか、今回の両股の傷の治り具合(内出血)で決めようということになりました。

7時半ごろ主治医の羽野Drが集中治療室に来て問診。
動脈に直接埋め込んであるプラスチック?製のチューブを抜いてくれました。
左右のチューブは、各10分づつ手の親指で押さえ出血を防ぎます。これが患部をかなりの力で押さえるので痛いのです。

この桂病院の心臓血管センターの専門医師は15名ほど在籍し、カテーテル治療の認定専門医師としては4名居るそうですが、全員で患者を診るそうです。

個室に戻ったのは8時半ごろ。意外と早い帰還でした。
9時前には病院から連絡が届いたのか一旦帰っていた妻が来てくれました。

やはり左の腰が痛くて我慢できず、誰でもよいので腰の下に腕を差し込んで欲しいのです。

チューブを外してから八時間は身動きできないようにベッドに両足を括りつけられます。

個室に戻ってからも仰向けに直立の姿勢です。しかも足首は束ねられベッドの柵に括り付けです・・・・。

長時間の手術で腰が極限まで痛かったのですが、まだ、これから明日の朝3時半まで身動きできず・・・・。

妻に午前0時ごろまで腰のあたりを擦って貰っていたのですが、明日があることですし、そろそろ妻に帰ってもらうことにしました。

仕方がないので痛みで眠れるかどうか分からなかったのですが、眠剤をもらって飲みますと見事に眠ったようです。
その間に妻は帰宅し、私は5時半ごろまで眠ることができました。

目が覚めると足の不自由を開放してもらうため、さっそくナースコール。「もう五時半。早く解いてください!」と足首を指さし懇願。
1時から出勤の看護師さんは、「3時半に見に来たけどよくお眠りだったのでそのままにしました」と笑顔で応えてくれました。
これで、足が解放されだいぶ楽になりました。

昼前にはレントゲン撮影を受け、午後には排尿管も点滴も外してもらいました。
腰痛も嘘のように回復し、傷口もきれいなものです。

本日午後三時ごろ船津Drが私の部屋に来て、傷のチェックをして、順調に回復しているので22日の金曜日午後、二回目の施術をしようということになりました。
中村Dr(所長)と舩津Dr(副部長)は明日から学会で留守するので、今度は小林Dr(部長)と羽野Dr(副医長)が担当するようですが、お二人とも経験豊富な医師だそうです。

が、しかし、毎度担当医師が違うというのに慣れていないので、抵抗が残ります。

舩津Dr曰く、「この方が、誰が用事で欠けても、すべての患者のデータを医師全員で共有しているので安全で的確な治療ができる。」ということです。
Dr個人と施術のその時、初めてお会いする患者もいるわけで、あまりに急で不安感に襲われますが、個々のDrは患者の中身を知り尽くしているということなのでしょうか・・・。
今では、どの総合病院でもそういったシステムで動いているのでしょうか、どうなんでしょうか・・・?