京都・仏画館のただ今の陳列作品 | しょうかんのうだうだ

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仏絵師藤野正観(66)の備忘録・・・っといっても、ほとんどどこにも出かけないので、ふだん、ぐだぐだ思ったり考えていることを書き連ねることになるのは必至。

 


京都・仏画館
は、8月末の「西院曼荼羅復元図」の完成披露展に続き、元禄本の両界曼荼羅(仏画工房 楽詩舎蔵)の写本をメインに展示替えをしました。

今回の完成披露展では、あらためて、曼荼羅のファンが多いことを再認識したわけですが、実は、当工房には、1997年に彩色が完成した、東寺に伝わる元禄時代に描かれた元禄本の縮小図があったのです。
縮小図といっても、先日、展示した「西院本」と同じぐらいのサイズです。

2年を費やして描き上げたまでは良いのですが、依頼してきた、ある出版社が内部崩壊の末、解散。責任者の社長さんも担当者も行方不明・・・。どこの寺の依頼であったかも分からず、結局、無収入のまま2年が過ぎたことになります・・・。

ということで、当工房に残ったのが、幸か不幸か、この曼荼羅です。

でも、この曼荼羅、過去に何度か自治体や新聞社で催していただいた「藤野正観の仕事展」では、メインの作品として会場を盛り上げてくれました。

なかなか、貧乏工房がこんな大作を手元に置くことはあり得ません。

また、ご寺院では、内陣に掲げられ、間近では観ること、拝むことができません。

ぜひ、ここ、仏画館に来て、仏画に癒されて下さい。 入館は、無料です。

京都・仏画館