助手席にガチャピン(人間大)を乗せた青いトラックが通り過ぎるのを見た | キジバトのさえずり(鳩に執着する男の語り)

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・午前中、渋谷駅近くの通りで、助手席にガチャピン(人間大)を乗せた青いトラックが通り過ぎるのを見た。一瞬、息をのんだ。何があった?

・お昼頃、渋谷駅前の通りで、『はがない』(2期)の宣伝車(大型トラック)が通るのを見た。ガチャピン・トラックとは異なり、その場で踊り出したくなるくらい、テンションが上がった。

・『たわいない会話集』に(六十八)「友達の定義」を追加。

・傾注! 『ガールズ&パンツァー』の放映前は――会社の同志に「絶対に見ろ」とメールしたものの、本音を言えば期待していなかった。単に戦車が出てきて、そこに美少女がからむだけのぬるい作品だと思っていた。不自然なパンチラがあったり、女の子同士でおっぱいを揉み合うようなシーンがあるものと思っていた。しかし、どうだね、諸君。そういった不埒な場面は全くなく、戦車対戦車の戦いをガチで描いた意欲作だった。戦車部隊の集団戦には手に汗握る。燃える。『ガルパン』は「萌え」ではない、「燃え」こそふさわしい。登場人物の多さにもびっくり。西住みほ殿の主人公チームだけで、二十人以上のキャラクターがいる。こんなに人が多いと、レイアウトとかをどうしているのか、作り手の演出力に興味を覚える。また、当然のことながら、声優さんも多く雇っているから、お金をかけていることと思う。スタッフの本気を感じる。いや、狂気を感じる。現に1クール作品だというのに、総集編が2話も入った。1クールで総集編が2回。妥協を排してアニメを作っているから、こんな事態になるのだろう。これは、俺の勝手な妄想なんだが、ここまで『ガルパン』の本気を見せられると、実は小林源文の『黒騎士物語』のアニメを、この作り手たちは作りたかったのではなかろうか。しかし、そうはいっても問題は山積み。

(以下、制作スタッフの心の声を妄想)オタクのレベルが著しく低下している昨今(岡田斗司夫『オタクはすでに死んでいる』参照)、軍人と鉄の棺おけしか出てこない、漢の戦争劇画が「萌えぶた」たちに売れるとは思えない。しかし、エルンスト・フォン・バウアー中尉の勇姿が見たい、どうしても見たい(フォイア!零距離射撃だ 魔女のバアさんに呪われろ!)……見たいのだが、ちょっと無理だ。いや、待てよ、戦車戦をガチで描きつつも、美少女たちを投入して漢臭さと鉄臭さを中和すれば商品になるじゃないか。いけるぞ。いける。そして、この萌え戦車アニメが売れたら、『黒騎士物語』のアニメ化も夢じゃない……などと、『ガルパン』の作り手たちが思っているように思えてならない。

・今期の視聴予定。『gdgd妖精s』(2期)、『D.C.III ~ダ・カーポIII~』、『みなみけ ただいま』、『はがない』(2期)、『たまこまーけっと』。もっと見たいけど、忙しいのでこれくらいにとどめる。人に別の作品を薦められたら、増えるかも。