3年半ほど前に、一時不停止の乗用車が私の乗る自転車に突っ込んできて、私が救急車で運ばれる騒ぎがあった。
救急車に乗るのも、事故に遭うのもはじめてだった。
最近はどうも高齢ドライバーが増えているのか、こういう事故が増えている印象がある。
実は数日前、またもや事故に遭った。私が自転車に乗って横断歩道を渡っていたら、高齢者の運転するバンが突っ込んできて、ひかれそうになる。
私はとっさに自転車を投げ出し、地面をタン!と蹴って側方に身をかわす。そのおかげで、私も自転車もバンに接触することはなかった。
つまり、私がそうやって、身体と自転車を車の進行方向からそらしたので接触事故にならなかったが、本来なら人身事故に違いなかった。
警察を呼んで事故の確認をしてもらったが、加害者のドライブレコーダーを見た警官が私の動作を見て感銘を受けたらしい。
「素晴らしい運動神経ですね」
などと、言っていた。
私の身のこなしで、加害者の高齢者は、人身事故ではなく物損事故として、ずいぶん、得をしている。人身事故では反則点がつくが、物損事故では反則点はつかないからね。
そして、私がサッとよけたので、私自身にケガもなかった。しかし、自転車が壊れてしまった。思いっ切り、地面に投げ出したので、自転車の各所がゆがみ、座席などがこすれて穴があいてしまった。
これは加害者が加入している保険(あいおいニッセイ同和損保)で補填してもらうことになった。
今、この保険屋とやりとりしているが、ここは相当、面倒なところだね。
自転車の修理代金を算定したいので、修理代金の見積もりを自転車屋さんで取ってきてください、などと言う。
面倒くさいな、と思ったけど、被害者の私が時間を作って、近所の自転車屋まで行って、修理見積もりを出してもらう。
そして、それをこの保険屋に提出したら、今度は、
「確認のため、その自転車屋さんにお電話してもよろしいでしょうか? いくつか、確認したい点があります」
などと言う。
3年半ほど前の人身事故では、修理代金の見積もりなんて取らなくても、全損扱いで代金も出してくれた(どこの自動車保険か忘れたが)。ましてや、その見積もりを取った自転車屋に保険屋が電話して確認するなんてこともなかった。端的に言って、自転車屋が迷惑するよね。見積もり代金を出しても利益にならないし、ましてや、どこぞの事故で壊れた自転車の状態がどうだったのか、わけの分からない保険屋から電話がきて、店主が対応しないといけない。人を無料で使う、という根性がしみついた保険屋でさ、あいおいニッセイ同和損保は駄目だな、と思った。
しかもね、私がそうやって、警察の事故確認に立ち会ったり、自転車の修理代金の見積もりを出したりしても、全額、出ないからね。
時価だとか責任割合だとか、いろいろと難癖をつけて、保険屋は減額してくる。
すなわち、私は事故に遭って、自転車を破壊されているのに、その修理代金は一部しかもらえず、残りは自腹となる。
一体、何のための保険会社なんだ?と疑問しか覚えない。
自転車の修理代金は一部にとどまるわ、いろいろと手続きして自分の時間を失うわ、と、さんざんだよ。
これは3年半ほど前の事故のときにも述べたが、事故って基本、被害者は損しかないからね。
一部が保証されるだけで、基本、被害者が泣き寝入りするのが現行の制度だ。